『紙の爆弾』(エスエル出版会)2008年6月号発売!
月刊『紙の爆弾』6月号
5月7日発売!
A5判/112頁
定価500円(本体476円+税)
◆疑惑の重弾圧!!??三浦和義氏"サイパン拉致監禁"事件で見えてきた米国の"国際司法テロ"
◆「当事者」が語る「映画『靖国 YASUKUNI』騒動とは何か」
◆『靖国 YASUKUNI』報道は右翼に対する風評被害だ! 一水会 神田孝平
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◆それからの「外務省のラスプーチン」佐藤優外伝 「私のマルクス」を読む 6
◆〈初心〉忘るべからず??人権と報道関西の会への疑問 3
◆若松孝二監督『実録・連合赤軍??あさま山荘への道程』と国際映画祭
◆緊急NEWS!鹿砦社言論弾圧三周年を前に、私に直接手錠を掛け鹿砦社に壊滅的打撃を与えた悪代官=宮本健志検事(元・神戸地検特別刑事部/前・徳島地検次席検事)の泥酔スキャンダル発覚!
◆「紙の爆弾創刊3周年⇒鹿砦社"言論弾圧"3周年」リレー寄稿 第2回 元木昌彦
<<連載>>
マッド・アマノ「風刺画報」
キラメキ★東京漂流記
本誌発「デジタル紙の爆弾」今月のスクープ!
T-1二見のマット界断罪日記
ニッポン主義者同盟〈遊郭派〉
まけへんで!! 今月の西宮冷蔵
月刊 高須新聞
徒然なるままに
読者の爆弾!
広告(お知らせ、取扱書店・バックナンバー)
書評
奥付・目次
「心ある弁護士の協力のもとに放送や出版差し止めの仮処分を申請します。テレビ局にインチキ番組の放送を止めさせ、反省の談話を出させます。出版社も同様です」
インタビュー記事で、まず言及しなければならないのはこの点である。ジャニーズやアルゼと出版差し止めを含む「表現の自由」をめぐる血みどろの死闘を繰り広げ、バーニング・プロの「恫喝訴訟」を糾弾する『紙の爆弾』で発言すべきことではないだろう。大槻は登場する媒体を間違えたようだ。
裁判を一方の価値観による「断罪の場」としかとらえていない発言こそ、民主社会の敵である。改めて書かないが、「出版差し止め」がどれほど重いものか。それを求めることは、科学者を含む社会に表現する立場の者にとって自殺行為であることを、この反オカルトタレントはまるでわかっていない。たとえば、「あるある大事典?」の捏造が問題になった時も、当時の菅総務相は問題発覚後わずか半月で、待ってましたとばかりに「捏造などの再発防止」を言いだした。メディアのトラブルを力づくで「止めさせ」る立場は、規制の口実を探している権力側を喜ばせるだけのものでしかない。だいたい、「言論弾圧」で「反省の談話を出させ」るなどというのは、強要や脅迫の類ではないか。
かつて考古学の世界で、藤村新一が捏造事件を起こしたことがある。考古学界もマスコミも遺跡の地元住民も騙された大事件だった。ジャパンスケプティクスの間でも、裁判で断罪すべきとの会員の声も上がった。ところが、やはり大槻とともに現在も同会の運営委員である物理学者の池内了は、「法による抑止力」を否定した。
「私は倫理を議論する限りにおいては、法を介入させてはいけないという立場です。不正行為がどのような犯罪行為に結びついたかによって判断すべきです。(中略)公開して自由な討論の中で、何が正しいのかゆっくり詰め寄っていくのが学問であり、それが無いところで騙されたということだろうと思います。議論すべきなのはそのことであり、藤村さんがどうこうということではないと思います」
もっともな話だ。大槻に池内並みの見識を求めるのは無理かもしれないが、世間は大槻を物理学者としてみている。藤村事件とケースは異なるが、「江原問題」においてもその矜持だけは見習って欲しいものである。
断っておくが、江原の直接の被害者が、自らの利益を守るために裁判を起こすことを否定しているのではない。やはりジャパンスケプティクスで運営委員をつとめる弁護士の紀藤正樹が取り組んだ統一協会問題は、元信者が「ツボ売り」という経済行為だけでなく、マインドコントロール自体を争点にして同協会に勝訴している。しかし、大槻は別に弁護士でもないし江原のスピリチュアルの直接の被害者でもない。科学者としてスピリチュアルにどう向き合うか、という問題はまた別にあるはずだ。大槻が、少なくとも江原問題やメディアのあり方について、「公開して自由な討論の中で、何が正しいのかゆっくり詰め寄っていく」学者としての仕事をしたという話は寡聞にして存じ上げない。
■科学知識だけで問題が解決するものか!
「こうした戦後の理科教育のせいで、江原を信じている多くの信者が犠牲になったと言えます」
理科教育が悪いからオカルト・疑似科学が蔓延るというわけだ。一見もっともに聞こえるが、これも注意が必要である。
■パフォーマンスだけで問題が解決するものか!
「大槻さんにもいろいろ間違いはあるかもしれないが、メディアで反オカルトを主張してきた功労は認めてもいいのではないか」
大槻信者の拠り所はこの点にある。しかし、実はその点こそが問題なのである。宜保愛子、織田無道、韮沢潤一郎、その他、このタレント物理学者がメディアで華々しく「対決」して、いったい何が残っただろうか。
どんなに物理学者が丁寧に論破しても、量子力学の観測問題をネタにした不可知論が湧いて出るように、「"カマキリ"のような『超能力者たち』の正体をあば」くことが、「若い人たちが科学的合理的な考えを否定することのないように努力すること」として根本的な方法でなかったことは、大槻ももう気がついているはずだ。それでも、今回の江原問題のようにいまだに「対決」パフォーマンスタレントを続けている。だから、「と学会」から「金もうけ」という絶妙の揶揄を頂戴することになるのだ。
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