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二〇〇八年二月、中国河北省・天洋食品で作られた冷凍餃子を食べた三家族計十人が下痢や嘔吐などの中毒症状を訴えた。冷凍餃子の中に有機リン系薬物「メタミドホス」が混入していた、いわゆる「毒餃子事件」である。
この事件が最近になってまたワイドショーなどで報じられている。二〇〇九年一月になり、中国当局が容疑者とみられる元従業員を数ヶ月に渡って拘束していたことがわかったからだ。だが、まだ疑念や不信感が払拭されたわけではなく、消費者は改めて中国産の食材・食品に対して疑念と憤りを抱かざるを得ない状態にある。この事件が、「だから中国なんて胡散臭いんだ」という、反中国的な政治思想の口実にまで使われることもある。
たしかに、中国の食品規制は曖昧で無責任な面があると専門家は口を揃える。「毒餃子事件」以外にも、中国産には違反農薬が検出される事件があったが、日本と中国とでは入手できる農薬の種類が違い、効率的により安全な農薬を使うという知識に差があるとの指摘もある。だから、中国産を気にするのは的外れな心配ではない。しかし、中国産「だけ」を心配するのは正しい対応ではないと本稿ではあえて釘を刺しておきたい。(「芸能裁判を読む」より)
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