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『ジャニーズスキャンダル調書』(鹿砦社)は近年のジャニーズ事務所や所属タレントによるスキャンダルをまとめた書籍

『ジャニーズスキャンダル調書』(鹿砦社)は近年のジャニーズ事務所や所属タレントによるスキャンダルをまとめた書籍

『ジャニーズスキャンダル調書』(鹿砦社)は、近年のジャニーズ事務所や所属タレントによるスキャンダルをまとめた書籍です。所属タレントの熱愛、喫煙、事務所の脱税、社長のホモセクハラ、さらに跡継ぎ問題と盛りだくさんにまとめられています。

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ネットの時代にスキャンダルは隠し通せるものではない

ジャニーズ事務所は、あの巨人軍よりも年商が多いと言われています。

にもかかわらず、ジャニー喜多川、メリー喜多川による個人商店的な事務所運営から、こんにちのコンプライアンスとの間に齟齬を感じると指摘する向きもあります。

といっても、それは一部の辛口ジャーナリズムや、スキャンダルメディアだけで、ほとんどの大手マスコミは、ジャニーズ事務所のスキャンダルには口を閉ざし、たまに表沙汰になったものは、申し訳程度に事実だけを報じるのはまだいい方で、中には悪いことまでそうでないかのようなミスリードを招く書き方をしていることもあります。

それは、ジャニーズタレントのメディア出演(カレンダー含む)を引き上げられてはかなわないというタブーになっているわけですが、インターネットの時代ですから、完全に隠し切るとはできません。

むしろ、変に隠すことで、悪くないことまで悪く書かれるとだってないとは言えません。

その意味で、ジャニーズ事務所スキャンダルというのは、たんなるカストリではなく、ジャニーズ事務所の風通しを良くする意義もあるといえるでしょう。

本書『ジャニーズスキャンダル調書』は、ジャニーズ事務所と、その所属タレントに関する近年の事件がまとめてつまっています。

噂になっているカップルや、所属タレントが出演しているテレビ番組の裏事情などがあますところなく書かれており、ファンもアンチも興味深く読めます。

本書の目次

第1章 ジャニーズ注目スキャンダル
「申告漏れ」でまたまた囁かれる後継者問題/SMAP移籍問題/「ヒット作」映画に見られる俳優・キムタクの苦悩/KATーTUN・赤西離脱と復帰のドタバタ/ジャニーズ事務所VS『週刊女性』

第2章 メンバー熱愛報道
中居正広&倖田來未・中野美奈子ほか/香取慎吾&元モデルの女性/二宮和也&長澤まさみ/亀梨和也&小泉今日子/長瀬智也&浜崎あゆみ/稲垣吾郎&菅野美穂/赤西仁&上原多香子・加藤ローサ/井ノ原快彦&瀬戸朝香/国分太一&aiko/坂本正行&中澤裕子/田口淳之介&小嶺麗奈/田中聖&倖田梨紗

第3章 テレビ番組の事件
笑えない突っ込み所もあった「華麗なる一族」/キムタク・クイズ番組でバカ解答の赤ッ恥事件/低迷、「スシ王子!」/「ジャニーズタブー」に激怒した梨元が番組降板/チェ・ヂウがキムタクとの特番共演をドタキャン/スマステのインスタントラーメン問題/日本総領事館亡命者連行事件パロディ映像/選挙特番が並ぶ中でSMAPボウリング大会が視聴率圧勝

第4章 ジャニタレたちの笑えないやんちゃ事件
キムタクの「プライド」女性流血事件/内博貴飲酒事件/NEWSメンバー不祥事連発/田中聖「未成年喫煙流出」事件/滝沢秀明キャバクラ泥酔転落事件

第5章 ジャニー喜多川ホセクハラ問題の歴史をたどる
ついに最高裁が上告棄却決定!/それはジャニーズの四人組から始まっていた/中谷良(ジャニーズ)はこう告白した/北公次(フォーリーブス)はこう告白した/小谷純・やなせかおる(ジュークボックス)はこう告白した/デビュー前の少年(平本淳也)はこう告白した/豊川誕はこう告白した

第6章 ジャニー喜多川ホセクハラ問題決着!
『週刊文春』がキャンペーン開始!/国会で阪上善秀はこう質問した/海外のメディアはこう報道した/一審敗訴から逆転勝訴ーその意義/「過去」は認定されたが、現在は?/判決後、元光GENJIメンバーはこう告白した

「はじめに」より

本書はまず、ジャニーズ事務所にとってもアキレス腱となりかねないスキャンダルについて第1章にまとめています。

10年前から取りざたされてきたジャニー喜多川の後継者問題、SMAPの移籍問題などは、同事務所の経営そのものに直結する最重要事項です。

そして、所属タレントで今後の鍵を握るのが、俳優として勝負をかけているキムタクと、ポストSMAPと言われながら赤西仁が「留学」で離脱以後、その存続さえ危くなってしまったKAT-TUNです。同章では彼らの近況と今後の見通しについても言及しています。

さらに、多くのメディアが「ジャニーズ御用媒体」に成り下がっている中で、それらとは一線を画した『週刊女性』との対立についても取り上げています。

2章にはファンにとって最も気になるであろう、所属タレントの熱愛・結婚問題が取り上げられています。

同事務所は所属タレントの「熱愛報道」を歓迎しないようですが、その一方で、同事務所や所属タレントにとって何らかのメリットがある場合には、逆にそのスキャンダルを利用する形で報道を許してきたと同書は指摘しています。

芸能事務所が、メディアを意のままにするそのコントロールぶりは、ある意味見事ではないでしょうか。

皮相的にスターの「麗しい交際」に胸を躍らせるだけでなく、背景にある様々な思惑を見ておくことも芸能スキャンダルを読む醍醐味だと思います。

3、4章ではメディアの自主規制により、報道される機会の少ない所属タレントの起こした事件について取り上げています。

中にはタレントの無知をさらけだす失笑ネタもありますが、笑ってすまされない事件も少なくありません。

同事務所のタレント管理がいかに杜撰であるか、そして、社会人としてのしつけや自覚ができていない彼らが、一歩間違えるととんでもない事態になりかねない行動を起こしているかが書かれています。

そして5、6章は、最大のジャニーズスキャンダルであるホモセクハラ問題について検証を行っています。

幼稚なファンにとって認めたくないこととは思いますが、その問題はすでに最高裁まで争われ、ホモセクハラがあったという報道は主たる部分が事実であるとの判決が確定しています。

本書では、被害者である元ジャニーズタレントたちの証言をいくつも盛り込み、裁判の経過や芸能以外のメディアがどう報じたかもご紹介しており、決してスキャンダルで悪ふざけしているのではなく、社会的に公益性のある内容です。

この問題については、ジャニーズ事務所に勝訴した文藝春秋社の法務部長にロングインタビューを行っています。

『平成の芸能裁判大全』(鹿砦社)は芸能人の裁判記録だけでなく和解や判決まで追跡し出版関係者のインタビューも掲載
『平成の芸能裁判大全』(鹿砦社)は市井文化社(編プロ、東京)が版元の依頼を受けてまとめた著書です。芸能人の裁判記録ですが、提訴したことだけでなく可能な限り和解や判決に至るまでを追跡して解説。出版関係者のロングインタビューも掲載しています。

いずれにしても、資料的価値もあるので、弁護士や芸能ジャーナリストは所持しておきたい書籍といえます。

以上、『ジャニーズスキャンダル調書』(鹿砦社)は近年のジャニーズ事務所や所属タレントによるスキャンダルをまとめた書籍、でした。


ジャニーズスキャンダル調書 – ジャニーズ特別取材班, 芸能裁判研究班

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