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代理母出産の葛藤を漫画化した『私の願い』を収録しているのは『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』(笠倉出版社)

代理母出産の葛藤を漫画化した『私の願い』を収録しているのは『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』(笠倉出版社)

代理母出産の葛藤などを漫画化した『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』 (家庭サスペンス)

代理母出産の葛藤を漫画化した『私の願い』を収録しているのは『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』(笠倉出版社)です。女性の病気やつらい症状を、なかのゆみ、秋山紅葉、朝野いずみ、川端みどり、牧村しのぶ、桐野さおり、小野拓実(以上敬称略)が描いています。

『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』 (家庭サスペンス) は、女性特有の病気やつらい症状をテーマにした漫画を、8作品収録しています。

この記事は、Kindle版をもとにご紹介しています。

タイトルと著者、病気・症状です。

産後うつ病というのは、精神の病気ではなく脳の病気だそうですね。

勉強になりました。

この記事では、この中で、代理母出産をテーマとした『私の願い』(なかのゆみ)をご紹介します。

著者のなかのゆみさんといえば、難病シリーズを何作かご紹介したことがあります。

代理母とは、何らかの理由で子供を授かることができない夫婦が、代わりに第三者の女性に妊娠・出産してもらうことです。

代理母には、依頼者の夫の精子と自分の卵子で受精させるサロゲートマザーと、依頼者夫婦の受精卵を自分の子宮に移植するホストマザーがあります。

本作では、ホストマザーのようです。

日本では、代理母出産は法律で禁止されているわけではありませんが、倫理的な問題や戸籍上の問題などがあり、日本産科婦人科学会や政府の厚生科学審議会も否定的な見解を示しています。

そのため、日本で代理母出産を希望する夫婦は、海外に渡航して行うことが多いようです。

代理母に関する議論は、倫理的・社会的・法的な問題が多く含まれており、様々な立場や意見が存在します。

まず、代理母出産のメリットとしては、子供を望む親が生物学的に自分たちの子供を持つことができるという点が挙げられます。

子を持つ喜びは、本作の中にも十二分に表現されています。

また、子宮に問題があるなど、自然妊娠が困難な場合には、代理母を利用することで妊娠・出産が可能になる場合もあります。

一方、代理母にはデメリットやリスクも存在します。

代理母になる女性の心理的負担や健康面の問題、法的なトラブル、子供の権利に関する問題などがあります。

また、代理母になる女性が金銭的な報酬を得ることができるため、人身売買や人間の尊厳を侵害する行為につながる可能性があることも指摘されています。

倫理的には、代理母を利用すること自体が善か悪かは、様々な見解があります。

一部の人々は、代理母が自発的に奉仕し、報酬を得ている限り、代理母制度自体は倫理的に問題ないと考えています。

一方で、子供が商品化される可能性があるため、倫理的には問題があるとする意見もあります。

最終的には、代理母に関する法律や規制が整備され、代理母や子供の権利が守られるようになることが重要です。

また、倫理的な問題については、慎重に検討され、多角的な議論が進められることが望ましいと考えられます。

本書は2023年5月10日現在、KindleUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

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子どもをなくしたのでどうしても欲しかった

『私の願い』は、子を授かりたい気持ちがよく描けている力作です。

一人息子の大輝を、交通事故で亡くした木村さん夫妻。

「ママ、泣かないで。もう1度ママのところに生まれてくるから。だから、笑って。約束するから」

そう言い遺して、大輝はなくなります。

ママの真理は、大輝との「約束」のために不妊治療を始めますが、子宮頸がんがみつかり全摘します。

その際、見舞いに来た真理の母が言った一言に、真理は心を動かします。

「真理には、卵巣が残っているから、卵子ができるのよね。私があと5~6歳若かったら、真理の代理出産できただろうに」

真理は、代理出産に賭けてみようと考えます。

ところが、夫の母親が反対します。

「カネで子どもを買うなんて。人の善意にあぐらをかいている」

母親は、離婚まで言い出す始末です。

まあ、母親の考えが全面的に間違っているわけではありませんが、代理出産をするのは息子夫婦なんですし、静かに見守ってやったらどうなんでしょうねえ。

ロスで代理母が見つかり、契約金だけで280万円かかりました。

代理母のマリアはいい人でしたが、なかなか着床せず、3度目でやっと妊娠します。

近所の人に怪しまれないように、真理はお腹を大きくして歩きまわります。

そして、マリアは女の子を出産します。

望美とつけました。

マリアの実子は3人いますが、「どうして似てないの?」「どうしてお母さんは別の人なの?」と不思議がります。

それはそうですよね。

真理は、マリア一家とは家族ぐるみで付き合い、恩返しをしていこうと決めます。

カリフォルニア州では、事前に手続きを行えば、戸籍上も真理の子どもになります。

つまり、望美はマリア家からの養子縁組ではなく、最初から真理の戸籍に入る実子となるのです。

まあ、真理夫妻の受精卵でできた子どもなので、遺伝子と戸籍は一致していますしね。

真理は、いじわるを言われたのに、姑に写メールで望美の写真を送ります。

なかのゆみさんの作品の、個人的に唯一不満なところ(笑)は、いつも姑が嫌味な役どころなんですが、主人公は姑に優しいのです。

代理出産に反対したんだから、バツとして、子どもを会わせないでこらしめてやればいいのに、と思います。

あはは、私は人間ができてないからね。

ということで、ハッピーエンドですが、たんに子供がほしいだけでなく、大輝の件があったというのが、ストーリーを輝かせていますね。

デメリットはあるが、他者のおめでたを中傷するよりはいいじゃないですか

代理母出産には、次のようなメリットやデメリットがあります。

代理母出産のメリット

代理母出産のデメリット

また、代理母出産の費用は国や仲介業者によって異なりますが、一般的には数百万円から数千万円かかると言われています。

本作では、それでも出産する人への謝礼は少ない、と書かれていました。

代理母出産の成功率は、代理母に移植される受精卵の質、この場合は主に卵子の質によって左右されると言われています。

卵子の質は年齢とともに低下するため、代理出産を依頼する夫婦の年齢が高くなるほど、成功率は低くなる可能性があります。

代理出産にはメリットもありますが、倫理的や法的な問題点も多くあります。

費用も高額です。夫婦で情報収集をしたうえで、本来なら慎重に検討したいものですが、本作は、それでも子供がほしいという女性の思いを描ききった力作だと思います。

以前も書きましたが、ウェブ掲示板の話題として、必ず荒れるのが高齢出産です。

結論から書くと、それは子どもが欲しい人のヤキモチの表明が少なくないのです。

小松みゆき出産に「子どもが可愛そう」というのはヘイトスピーチ。子どもを生み育てるのは大変なことだがだからこそ祝える話
小松みゆきが49歳で出産したことが話題になっています。新しい生命の誕生を祝う一方で、茶化したり嫉妬したりするコメントもネット上にはあります。でも、さすがに「歳をとった親から生まれた子どもが可愛そう」というのはヘイトスピーチ以外の何物でもあり

気持ちはわからなくもありませんが、他者の出産を中傷したところで、なにもいいことはありません。

子供のいない夫婦としての生活では、どうしても物足りないのなら、養子縁組するとか、代理出産を考えるほうが、たとえ倫理的に複雑だろうが、デメリットがあふろうが、前向きではないのでしょうか。

以上、代理母出産の葛藤を漫画化した『私の願い』を収録しているのは『女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気』(笠倉出版社)、でした。


女たちのサスペンス vol.42 本当に怖い!女の病気 (家庭サスペンス) – なかのゆみ, 秋山紅葉, 朝野いずみ, 川端みどり, 牧村しのぶ, 桐野さおり, 小野拓実

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