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中央快速線・新宿駅で女性が駅員の制止を無視して歩き続けた結果、電車が止まり大幅な遅延が発生した“人身事故”動画投稿が話題

中央快速線・新宿駅で発生した“人身事故”をめぐる動画投稿が、SNSで大きな話題になっています。もっとも、今回のケースは女性(30代後半)が自ら線路に降り、駅員の制止を無視して歩き続けた結果、電車が止まり、大幅な遅延が発生したというものです。

中央快速線・新宿駅で発生した“人身事故”をめぐる動画投稿が、SNSで大きな話題になっています。
もっとも、今回のケースはいわゆる「飛び込み」とは異なり、女性(30代後半)が自ら線路に降り、駅員の制止を無視して歩き続けた結果、電車が止まり、大幅な遅延が発生したというものです。

確保後、本人は
「駅員に道を聞いたら対応が悪かったので線路に降りた」
と供述したといいます。

どのような対応だったのかは分かりません。
しかし、少なくとも乗客の側から見れば、この行動が**“迷惑行為”の域を大きく超えている**ことだけは明白でしょう。

そこで今回のポストで注目されたのが、
「線路内に立ち入り、電車遅延を発生させた場合、賠償責任は発生するのか?」
という問題です。

結論から言えば、このケースは――
民事(損害賠償)・刑事の両面で、責任を問われる可能性が極めて高い事案です。

民事責任(損害賠償)について

今日の情報源です。

結論は明確です。
線路内に正当な理由なく立ち入って列車の運行を妨害した場合、損害賠償責任を負う可能性は極めて高いと考えられます。

具体的に想定される損害は次のとおりです。

これらはすべて、**不法行為(民法709条)**に基づき、
鉄道会社が本人に対して損害賠償請求できる対象になります。

「駅員の対応が悪かった」は免責にならない

仮に駅員の態度が本当に悪かったとしても、
だからといって線路に降りてよいという法的正当化には一切なりません。

このような場合、裁判になれば
ほぼ全額が自己責任と判断される可能性が高いでしょう。

賠償額はいくらくらいになるのか

事例ベースでは、

というケースも実際に存在します。

ただし、「賠償責任が発生する可能性が高い」と書いたのは、
提訴するかどうかは最終的にJR側の判断に委ねられるからです。

裁判で勝つことと、実際にお金を回収できるかどうかは別問題です。
損害賠償請求権は「一般債権」にすぎません。

つまり――
たとえ勝訴判決を得ても、自動的に支払いがなされるわけではなく、
預金や給与などに対して、別途「強制執行」を申し立てる必要があるのです。

何億円という金額ならともかく、
数十万~百万円程度の回収のために、そこまでの手間とコストをかけるか。
この点で、JRが慎重になるのも現実です。

もっとも、
「訴えられてもどうせ払わなければいい」
などという甘い認識がまかり通るほど、世の中は単純ではありません。

そもそも、この問題は民事だけでは終わりません。

刑事責任について

この行為で最も現実的に成立し得るのが、
**威力業務妨害罪(刑法234条)**です。

威力を用いて他人の業務を妨害した者は、
3年以下の懲役または50万円以下の罰金

線路内に侵入するという行為それ自体が、
**鉄道会社の運行業務に対する明白な「威力」**にあたります。
実際に電車が止まり、遅延が生じている以上、構成要件は十分に満たします。

さらに、
**鉄道営業法違反(立入禁止違反)**もほぼ確実に成立するでしょう。
松本伊代さん・早見優さんが、線路内で記念撮影をしただけで書類送検された件を思い出せば、
今回のケースの悪質さは比較になりません。

また、状況次第では
**往来危険罪(刑法125条)**が視野に入る可能性もあります。

これは、
線路への障害物設置、信号機の損壊などによって
衝突・脱線といった実害の発生する危険性を生じさせた場合に成立する重罪で、
2年以上の有期懲役という極めて重い刑罰が科されます。

今回は幸いにも大事故には至らなかったようですが、
一歩間違えば、到底「迷惑行為」では済まされない結果になっていたはずです。

それでも「実際に困るのは誰か」

この電車遅延によって、

がいた可能性は十分にあります。

また、もしこの中に急病人がいたら――
その遅れは、文字どおり**「命の問題」**になります。
その場合、謝罪や金銭賠償では済まない事態になるでしょう。

しかし現実には、
個別の乗客がこの女性を直接訴えるケースは、ほぼありません。

法的には可能です。
しかし、

といった理由から、実務上は泣き寝入りになるのが大半です。

この手の行為をする人は、
「鉄道会社を困らせてやった」という意識なのかもしれません。
しかし、本当に深刻な被害を受けるのは、何の関係もない乗客たちです。

自分のエゴのために、
見ず知らずの不特定多数の人生や安全を人質に取る――
私は、これは許されるべき行為ではないと思います。

最後に――読者への問題提起

今回のケースで、最も恐ろしいのは、
この行為が「一種の抗議」「感情の発散」として正当化されかねない空気が、
ネットの一部に確かに存在していることではないでしょうか。

理不尽な対応を受けた。
腹が立った。
ムシャクシャした。

――だからといって、
公共インフラを止め、不特定多数を危険に晒していい理由になるのでしょうか。

もし、あなたやあなたの大切な人が、
この遅延のせいで人生を左右する損失を被っていたとしたら――
それでも「仕方なかった」と言えるでしょうか。

感情のはけ口として、社会を人質に取る行為を、私たちはどこまで許容すべきなのか。
この問題は、決して他人事ではないように思います。

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