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科学的根拠がない血液型性格診断が、依然として日本社会に深刻な影響を及ぼしている現状を指摘している記事が話題になっている

科学的根拠がない血液型性格診断が、依然として日本社会に深刻な影響を及ぼしている現状を指摘している記事が話題になっている

科学的根拠がない血液型性格診断が、依然として日本社会に深刻な影響を及ぼしている現状を指摘している記事が話題なのでシェアします。血液型による偏見が、結婚や就職、年収といった人生の重要な局面で実質的な不利益をもたらしている可能性が浮き彫りになりました。

血液型性格判断は、個人の性格や行動特性を、その人の血液型に基づいて推測するという考え方です。

「人間学」と称して、恣意的な統計と主観を根拠に、○型の人の性格は××であると決めつける疑似科学のことです。

たとえば、A型は「細かいところに気がつき、真面目で几帳面な性格。人の気持ちを理解し、思いやりがあるとされる」とか、B型は「自分のペースを優先し、自分の好きなことを追求する傾向がある」とかね。

しかし、血液型は骨髄移植でも変わるし、最近ではアメリカ・ハーバード大などの国際研究チームが、AとB、AB型の赤血球を、O型の赤血球に変えることのできる酵素を開発したというニュースもあります。

ではそうなると性格もかわってしまうのか。んなことはありません。

とんでもない疑似科学です。

ところが、マスコミでこれが扱われると、多くの人々はそれを信じ込んでしまいました。

そのために、たとえば企業では「◯型の人は雇わない」とか、縁談を血液型の相性で決めるとか、非科学的な事例があったといわれています。

そこで、1990年代から2000年代前半にかけては、世間の血液型ブームに対して、反証(カウンタエビデンス)として検証が行われました。

その結果、学術的な心理学や社会科学の世界では、すでに「血液型と性格・適性には因果関係がない」という結論が完全に決着しています。

血液型性格判断は、科学的根拠はありません。

しかし、これまで信じられてきたことの影響については取り戻すことができません。

現在行われている研究は、「血液型性格判断」そのものを調べるのではなく、「血液型性格診断という『社会的偏見(思い込み)』が、人々の現実の人生(経済や雇用)にどのような悪影響を及ぼしているか」という、社会経済学的なアプローチにシフトしています。

その研究の一つが、今回ご紹介する、プレジデントオンラインの記事(拓殖大学の佐藤一磨教授による最新研究など)です。

衆議院議員、スポーツ選手、タレントなど有名人の血液型分布を利用


日本で、血液型と性格の関係に最初に言及したのは原来復という医師で、「流行」させたのは東京女子師範学校(現お茶の水女子大)の古川竹二教授といわれています。

つまり、医師や学者です。

現在の「血液型信仰」を作ったのは、1970代後半から80年代に大量に啓蒙書を上梓した、能見正比古・俊賢の親子や鈴木芳正ですが、彼らもまた、これは占いではなく「人間学」だと言い張りました。

たとえば、能見親子は、衆議院議員、スポーツ選手、タレントなど有名人の血液型分布を例に挙げ、

「政治家には×型が多いから×型は政治家タイプ」
「△型は大器晩成だから、プロ野球の新人王は△型が少ない」
「×型のキャスターAと△型の女優Bが破局したのは、×型の几帳面さと△型の自由奔放さが災いした」

などと「考察」しました。

統計を用いたもっともらしさとともに、テレビなどのメディアで、顔やキャラクターが知られている有名人を例に出すことで、何となく当たっているような気にさせる効果を狙ったのです。

ところが、心理学者や統計学の専門家らは、能見らが指摘する職業・性格による血液型分布の偏りは学問的には立証できないと批判しています。

たとえば、拙著『血液型性格判断の虚実』(草野直樹、かもがわ出版)では、国会議員や野球選手の血液型分布を集計し、血液型に偏りが見られないことを暴きました。

つまり、血液型で勝手に性格を決めつけるのは「偏見」ということです。

現実の人生において明確な差や不利益が生まれている

ところが、血液型による「見えない偏見」は、今回の記事によると、単なる雑談レベルにとどまらず、現実の人生に以下のような具体的な影響や損害を与えている可能性が示唆されています。

・結婚(恋愛)への影響
・就職での不利益
・年収への影響(実損額の発生)
・人間関係や本人への評価における不利益

心理学や医学において、「血液型で性格が決まる」という科学的根拠はないとされているにもかかわらず、人々が「血液型で人を判断する」ことによって、現実の人生において明確な差や不利益が生まれていると指摘されています。

長年のブームによって、「社会の過半数が信じる状態」が作られたことで、人々が「血液型で他人を判断する」という行為が日常に定着してしまい、結果として就職や結婚、人間関係といった現実の人生に差を生み出してしまっているのです。

このような状況に対し、BPO(放送倫理・番組向上機構)も過去に「血液型による偏見や差別を助長する恐れがある」として注意喚起を行っており、単なる娯楽では済まされない問題となっています。

みなさんは、血液型で、縁談や就職や、ひとさまの人格を判断されることは……ないですよね。


血液型性格判断のウソ・ホント (講座・超常現象を科学する 8) – 草野 直樹

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