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行動経済学は心理学的知見から人間が「必ずしも合理的ではない」という前提に基づいて感情や認知のクセが経済活動に与える影響を研究

行動経済学は心理学的知見から人間が「必ずしも合理的ではない」という前提に基づいて感情や認知のクセが経済活動に与える影響を研究

行動経済学は、心理学的知見から、人間が「必ずしも合理的ではない」という前提に基づいて、感情や認知のクセが経済活動に与える影響を研究する学問です。経済学には、従来の経済学とともに、心理効果の視点から考える行動経済学という分野があります。

行動経済学は、経済学と心理学が融合した学問です。

経済学は、人間が「合理的な行動」をとることを前提とします。

一方、行動経済学は、「人間が合理的でない不安定な行動」をとることを前提としています。

たとえば、「健康になりたい」という目的のために、食事制限や運動をして、コスト(努力)を上回る利益(健康)を合理的に得ようとするのが、従来の経済学の視点です。

ところが、「ダイエット中なのに唐揚げを食べてしまう」など、将来の健康(大)より、目の前の美味しさ(小)を優先してしまう非合理な選択は行動経済学的の視点です。

両分野の違いは、人間を「常に合理的な存在」と捉えるか、「感情や心理に左右される不安定で不合理な存在」と捉えるかです。

行動経済学の代表的な20の心理的効果

あるYouTubeの動画では、行動経済学の代表的な20の心理的効果を挙げているので、それを引用してご紹介します。


行動経済学についてのYouTube動画は何本もありますが、私が視聴して、端的にまとまっていると思ったので今回ご紹介します。

1.バンドワゴン効果
多くの人が支持しているものに対して、自分もそれに乗っかりたいと思う心理効果。
2.ウィンザー効果
当事者が発信する情報よりも、第三者が発信する情報の方が信用されやすいという心理効果。
3.ミルグラム効果(権威への服従原理)
専門家などの社会的地位の高い人や権威ある団体の言動に影響され、無条件で信憑性があると思ってしまう心理効果。
4.ハロー効果
一つの目立った特徴が、そのほかの全体の評価にも影響を与える心理効果。
5.返報性の原理
相手から何かをしてもらったときに、「自分もお返ししなくては!」という気持ちになる心理効果。
6.カリギュラ効果
ある事柄に対して制限や禁止をされると、かえって興味が出てやってみたくなる心理効果。
7.ザイオンス効果(単純接触効果)
相手への接触機会が増えると、自然と評価が高くなるという心理効果。
8.希少性の原理
商品が入手困難になるほど、その価値を高く感じる心理効果。
9.スノッブ効果
他人の持っていない物や、普通の人が手に入れられない特別なものが欲しいと思う心理(バンドワゴン効果とは正反対の心理効果)。
10.現在志向バイアス
将来もらえる大きな価値よりも、「今すぐ」得られる価値を好んで選んでしまう心理効果。
11.現状維持バイアス
今の状況から変化することを嫌がり、このまま維持したいと思う心理効果。
12.エンダウド・プログレス効果
いざ一歩を踏み出してゴールに向かって進んでいることがわかると、だんだんモチベーションが高まるという心理効果。
13.松竹梅の法則(おとり効果、ゴルディロックス効果)
極端な選択肢は避け、ついつい無難な真ん中の選択肢を選んでしまう心理効果。
14.アンカリング効果
最初に見た数字や条件が印象に残って基準となり、その後の判断に影響を与える心理効果。
15.テンション・リダクション効果
モノを買うなどの緊張感から解放されたときに新たな提案をされると、ついつい判断力が甘くなって購入してしまう心理効果。
16.フレーミング効果
単位などの「フレーム(枠組み)」を与えられると、それを瞬時に捉え直すようなことはしないという心理効果。
17.プロスペクト理論(損失回避の法則)
「報酬よりも損をしたくない!」と考える心理効果の理論。
18.サンクコスト効果
これまでかかったお金や労力(埋没費用)を無駄にしたくないという理由で、合理的な判断ができなくなってしまう心理効果。
19.ツァイガルニック効果
完全なものよりも、不完全であるものの方に注意が向きやすいという心理効果。
20.ピーク・エンドの法則
感情が最も高ぶった瞬間(ピーク)と体験の終わり(エンド)の印象が良ければ、全体の印象も良くなりやすいという法則。

売る側は消費者が陥る「クセ」を利用している

これらの20の心理的効果は、消費者が合理的な判断を失い、無意識のうちに売り手の意図した行動をとってしまうという点に問題があります。

売る側は、こうした「効果」に基づいた人間の本能や直感的なバイアス(思い込み)を巧みに突き、消費者の私たちを利用しています。

たとえば、

・人は報酬よりも「損をしたくない」と考えるため、「〇〇を知らなきゃ損」「失敗する」といったネガティブなキャッチコピーを使って不安を煽ることで買わせる(プロスペクト理論)

・最後まで買わないと完成しない商品のように、「これまでかかったお金や労力を無駄にしたくない」という心理を利用し、途中でやめるという合理的な判断をできなくさせる(サンクコスト効果)

・「残り〇点」や「タイムセール」など、数量や時間を限定することで商品の価値を高く見せ、「いま買っておかないと後悔する」と消費者を焦らせる(希少性の原理)

・一番買ってほしい本命の商品を真ん中に配置して、「無難な選択」をさせる(松竹梅の法則)

・「最初の1ヶ月無料」などでハードルを極限まで下げてとにかく利用させる。1ヶ月後にはそれを使うのが当たり前になり、「いまの状況から変化するのはいやだ」という本能が邪魔をして手放せなくなる(解約できなくなる)ことを狙う(現状維持バイアス)

という具合です。

いかがですか、上記の20項、なんとなく思い当たりませんか。


行動経済学が最強の学問である – 相良 奈美香

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