サイトアイコン 市井のブログ

高齢アカゲザルを用いた実験で、40Hzの音による刺激が、脳内のアミロイドβ排出を2倍に高めることが判明したとの報告が話題です。

高齢アカゲザルを用いた実験で、40Hzの音による刺激が、脳内のアミロイドβ排出を2倍に高めることが判明したとの報告が話題です。

高齢アカゲザルを用いた実験で、40Hzの音による刺激が、脳内のアミロイドβ排出を2倍に高めることが判明したとの報告が話題です。この刺激は脳の老廃物排出システムを活性化し、効果が5週間持続することも確認。アルツハイマー病の、新たな非侵襲的治療法として期待されます。

アルツハイマー型認知症の原因として、以前から言われてきたのが、アミロイドβ(Aβ)という脳内のタンパク質が蓄積して「老人斑」となり、毒素で神経細胞を死滅させるといわれます。

発症20年以上前から脳に蓄積が始まり、睡眠不足や生活習慣病で増加するため、運動や食事の改善による予防が推奨されます。

「20年前」ですから、40代の人にも「他人事」ではない話です。

そのアミロイドβが、40Hzの音(1秒間に40回振動する低音)を聞くことで、洗い流されるす効果があることが、最新の研究で明らかになったと報告されて話題なのです。

40Hzの聴取で脳の老廃物排出システム活性化

今日の情報源です。


中国科学院などに所属する研究チームが発表した論文は、40Hzの音響刺激がアルツハイマー病の非侵襲的治療法として有効である可能性を、世界で初めて霊長類モデルを用いて実証しました。

高齢のアカゲザルを対象としたこの研究では、40Hzの音を7日間聞かせることで、脳の老廃物排出システム(グリンパティック系)が活性化し、アルツハイマー病の主要な原因物質であるアミロイドβ(Aβ)の脳脊髄液中への排出量が2倍以上に増加することが確認されました。

具体的にどのような影響があるのか、記事をもとに3つのポイントでまとめます。

1. 脳の「洗浄モード」をスイッチONにする
40Hzの音を聞くと、脳の老廃物排出システム(グリンパティック系)が活性化されます。これにより、アルツハイマー病の原因物質の一つとされるアミロイドβ(Aβ)というタンパク質が、脳内から脳脊髄液へと押し流されることが確認されました。
効果の大きさ
1日1時間、7日間この音を聞かせた実験では、脳脊髄液中のアミロイドβ濃度が2倍以上に上昇しました(脳から排出されたことを意味します),。
比較
ランダムな音や無音ではこの変化は起きず、40Hzの音に特有の効果であることが分かっています,。

2. マウスだけでなく「サル(霊長類)」でも効果を実証
これまでマウスの実験では、効果が報告されていましたが、今回の研究ではヒトに近い高齢のアカゲザル(26~31歳)で初めて効果が実証されました。マウスとヒトでは脳の構造が大きく異なりますが、サルでの成功により、ヒトへの応用への期待が大きく高まりました。

3. 効果が「長持ち」する
この研究での重要な発見は、音が脳に与える良い影響が長く続くことです。
マウスの実験では効果が1週間で消えてしまいましたが、サルの実験では5週間以上も効果が持続しました。
これは、ヒトに対しても長期的な治療効果が期待できる重要な知見です。
注意点
報告では、すべての「ごみ」が消えるわけではありません。
アルツハイマー病には「アミロイドβ」と「タウ」という2つの原因物質がありますが、今回の実験では「タウ」には変化がありませんでした。 ただし、これは実験対象のサルの脳に元々タウがあまり蓄積していなかったためと考えられており、「実際にたまっている病変に対して排出を促進する」という性質が示唆されています。

侵襲性がないなら何でもやってみたら?

40Hzの音は、薬や手術を使わずに脳のメンテナンス機能を高め、認知症の原因物質を減らすつまり侵襲性のない「新しい治療法」としての期待がもてます。

2016年には、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが、40Hzの光の点滅をマウスに見せる実験を行いました。その結果、マウスの脳内でアミロイドβ(脳のごみ)が減少する効果が確認され、これが40Hz刺激療法が注目される大きなきっかけとなりました。

ただ、光の刺激は、脳の「視覚野(見る場所)」には届きやすいですが、他の場所への広がり方に課題がある限定的な効果しか期待できませんでした。

アルツハイマー病の病変は、視覚野よりも「側頭皮質(音を処理する場所)」でより顕著に現れるという特徴があるため、その点、今回の「音」が超目されているわけです。

光(視覚): マウス実験で効果が実証されており、研究の先駆けとなった。
音(聴覚): 病変が現れやすい脳の部位(側頭皮質)にアプローチしやすいため、今回のサルに実験で採用された。
現在では、光と音のどちらも、体に傷をつけない(非侵襲的な)新しい治療法として期待され、研究が進められています

現在では、光と音のどちらも、体に傷をつけない(非侵襲的な)新しい治療法として期待され、研究が進められています。

脳の機能改善や、神経系への働きかけを目的とした音楽療法には、脳卒中や自閉症などに対するこれまでにもいくつものアプローチがありました。

音楽は脳の複数領域(聴覚野、運動野、情動を司る扁桃体、記憶の海馬など)を同時に活性化する、生理学的効果が報告されています。

少しの時間を使って、痛くもなくお金もかからないこの「40Hzの音楽療法」、「効いたらいいな」というぐらいの予防願望で、はじめてみませんか。


音楽療法の基礎 – 村井 靖児

モバイルバージョンを終了