『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀著、光文社、kindle版)は「食のフェイクニュース」に警鐘を鳴らしています

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『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀著、光文社、kindle版)は「食のフェイクニュース」に警鐘を鳴らしています

『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀著、光文社、kindle版)は「食のフェイクニュース」に警鐘を鳴らしています。タイトル通り、「自然・天然」のものは安心なのか、「健康食品」と名が付けば本当に健康にいいのかなどを具体的に反証します。

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本書の概要

『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀著、光文社、kindle版)は、タイトル通り、健康食品と称する商品や、「農薬を使わない」オーガニック、自然なものは安全であるとする「常識」などに対する反証を行っています。

書籍のコピーは、以下のように記載されています。

農薬は危ないから、オーガニック食品が安心・トクホや機能性表示食品は国が認めたので効果がある・トランス脂肪酸は食べるプラスチックである・ジュースクレンズで毒素できる・グルテンフリーで健康になれる――全部、「異議あり」。2兆円市場の健康食品はじつは科学的根拠がないものだらけだった。「食のフェイクニュース」に警鐘を鳴らす科学ジャーナリストがわかりやすく説明する、「食の真実」。

具体的に指摘していることを一部抜粋します。

本書の内容


「自然食品研究家」のような肩書の人がよく指摘する、電子レンジでたんぱく質は変性する

これは科学的には虚偽です。

変性は煮ても焼いても同じ。電子レンジだから特別の変性をするわけではないと本書では指摘しています。

食べ物は精製するとよくないともよくいわれます。

白い砂糖とか、白米とか、「白い物」はよくないと聞いたことありませんか。

本書は、逆に黒砂糖は精製しないことで、不純物を取りきれなかったり、甘い美味しさが劣ったりする、といいます。

「不純物」には、アクリルアミドのような発がん物質も含まれます。

精製しないものがなぜいいかの理由は「ミネラル豊富」といわれますが、野菜や牛乳、肉等から摂れる量に比べれば、ごくごくわずかです。

食材の原形が見えるのがよい(練り物等加工食品はダメ)ともいわれますね。

しかし、加工度が低いと今度は食中毒のリスクがあるといいます。

たとえば魚などは、内臓などは取り除いたほうがいいということです。

トランス脂肪酸は問題というのも、よく聞きますよね。

植物油などから、マーガリンやショートニングなどを製造する際や、植物油を高温にして脱臭する工程で生じます。

人工的なアブラであり、プラスチックを食べるようなものだといわれています。

ただし、日本人のトランス脂肪酸摂取率はアメリカ人の7分の1。

トランス脂肪酸を減らそうとすると飽和脂肪酸の含有量が多くなり、日本人はむしろそちらが問題視されています。

トランス脂肪酸のキケンを煽る人たちは、そこまでは教えてくれません。

添加物は単品調査の安全性ばかりで複合的な影響が検討されていないともいわれています。

しかし、本書は「虚偽。検討されている」ときっぱり。


いずれにしても、こうしたフェイクニュースに共通している思想は、「添加物は悪。自然最高」という思想です。

しかし、本当にそうでしょうか。

自然のものだからこそ逆に怖い場合もある

植物にしても動物にしても、本来は人間の食材になるために生まれてきたわけでなく、したがってどんな食材でも、そこには人間にとって栄養になるものもあれば毒も含まれます。

しかも、それらの作用が全部わかっているわけではありません。

簡単に言えば、分析・研究が行われてリスクの少ない適量が決められている「化学で作ったもの」と、得体の知れない「自然のもの」では、実は後者の方がずっとリスキーだ、ということがあり得ます。

木酢液はご存知ですか。

木炭や竹炭を製造する際に発生する、煙の成分を冷却して得られた水溶液です。

約200種類に及ぶ有機成分が含まれているといわれます。

これは、「自然由来」のため、「農薬」と認定されず、つまり農薬のような厳しい規制を一切受けず、一部では卵を生むためのニワトリに使われています。

木酢液は、採卵鶏の飼料に混ぜて使うことで、魚粉など動物性たんぱくの飼料にある臭みを消せることと、ビタミンの多い卵を生むという報告があります。

また、鶏に限らず生き物を飼っている所は、糞尿などあり衛生的ではないので、強い殺菌性をもつ木酢液で消毒するのです。

ところが、その強い殺菌性であるがゆえに、DNAや染色体に損傷を与え突然変異を起こす細胞の変異原性が認められたという報告が、本山直樹(農薬毒性学)千葉大学教授らが発表した、各種市販および自家製木酢液・竹酢液7種類についての変異原性試験などよって行われました。

「自然のもの」というと健康に良さそうですが、そもそも自然は、いつも人間に都合の良いものとは限りません。

現在の私たちの食卓にのぼる“自然の”食材は、長い歴史の風雪を経て、淘汰され工夫されてきたものばかりです。

毒キノコの例を取るまでもなく、自然信仰にはリスクがあること、そして、ことさら添加物の危険を煽る言説には注意が必要です。

情報が氾濫する時代だからこそ消費者が賢くなり、正しい情報と金儲けのための情報を区別できるようになりましょう。

以上、『効かない健康食品 危ない自然・天然』(松永和紀著、光文社、kindle版)は「食のフェイクニュース」に警鐘を鳴らしています、でした。

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