スーパードクターズ!いま、糖質制限がすごい!(ぴあ)は、糖質制限によるダイエットや、ケトン体増加による体質改善を解説

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スーパードクターズ!いま、糖質制限がすごい!(ぴあ)は、糖質制限によるダイエットや、ケトン体増加による体質改善を解説

スーパードクターズ!いま、糖質制限がすごい!(ぴあ)は、糖質制限によるダイエットや、体内のケトン体増加による体質改善を解説しています。著者は糖質制限体推進でお馴染みの宗田哲男、藤澤重樹、新井圭輔、今西康次、溝口徹などの各氏です。

『スーパードクターズ!いま、糖質制限がすごい!』は、ぴあから上梓されているムックです。

糖質制限が、糖尿病やダイエット、てんかんの治療だけでなく、ケトン体を増やして活用することで、人体は驚くほどのメリットを享受できるという内容です。

具体的には、がん、アトピー、神経変性疾患 (アルツハイマー、パーキンソン)にも効果があるというのです。

糖質制限の最前線で活躍する、10分野のスーパードクターが執筆者として名を連ねています。

宗田哲男さん、藤澤重樹さん、新井圭輔さん、今西康次さん、溝口徹さんらです。

これまで、関連著書などでもお馴染みの方です。

宗田哲男さんについては、過去に『「ケトン体」こそ人類史上、最強の薬である 病気にならない体へ変わる“正しい糖質制限”』(カンゼン)をご紹介したことがあります。

『「ケトン体」こそ人類史上、最強の薬である 病気にならない体へ変わる“正しい糖質制限”』は、ケトン体ほど健康の近道と解説
『「ケトン体」こそ人類史上、最強の薬である 病気にならない体へ変わる“正しい糖質制限”』は、ケトン体ほど健康の近道と解説しています。糖質制限を段階的に勧めたり、他の療法との併用を提案したり、より実践しやすい解説が書かれています。

宗田哲男さんご自身が糖尿病経験者、糖質制限によるケトン体健康法の実践者です。

糖質制限を段階的に勧めたり、他の療法との併用を提案したり、より実践しやすい解説がわかりやすく書かれています。

本書は2023年2月13日現在、KindleUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

この記事は、Kindle版をもとにご紹介しています。

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糖質制限でグルコースからケトン体へエネルギー源転換へ

私たちの食べ物には、主要な栄養素として、糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質があることは、すでに小学校で習っているはずです。

授業では、いずれもバランスよく摂取することが大切だと教わり、もちろん、それは間違いではありません。

ただし、問題はその「バランス」です。

現代は、あまりにも糖質(炭水化物)が多すぎるのです。

ご飯やパスタ、そば、うどんなど、もっとも量を多く食べる主食が糖質だからです。

その結果、糖質過多による、様々な弊害が生じました。

糖尿病や肥満などは、明らかに糖質過多です。

それだけでなく、様々な病気や体調不良も、糖質過多によって起こると本書では言います。

しかし、糖質がなぜ食品として存在するかというと、私たちの体の細胞はブドウ糖を栄養源としており、てっとりばやくその栄養源になるのが、糖質(炭水化物)だからです。

私たちがご飯やスイーツを食べると、その中の炭水化物は摂取後2時間ほどで分解され、D-グルコース(ブドウ糖)を生じます。

このグルコースは、物質代謝の中心的な存在で、大部分の生命体がこの化合物を栄養素として利用しています。

そんな大切な栄養源を制限したら、体に悪いのではないか。

そこで、登場するのがケトン体です。

人間の体は、体内のブドウ糖が枯渇しても、ちゃんとエネルギーを産生する方法を心得ています。

糖質(グルコース)を摂らなければ、肝臓に蓄えられているグリコーゲン(グルコースが結合した高分子)が、グルコースに分解されて利用されるようになります(糖新生)。

しかし、それは無限ではなく24時間ほどで枯渇してしまうため、その後は筋肉中のたんぱく質や脂肪細胞に蓄えられている脂肪酸が、エネルギーとして使われます。

ただし、中性脂肪はそのままだとエネルギー源として利用できないため、肝臓でアセチルCoAという物質にまで分解されます。

そのアセチルCoAから作られる、脂肪合成や脂肪分解の過程で発生する中間代謝産物がケトン体なのです。

つまり、グルコース(ブドウ糖)がなければ、ケトン体がそれにかわるということです。

ケトン体は血液の流れに乗り、エネルギーを作り出すための材料として使われます。

「グルコース(ブドウ糖)がなければ」と書きましたが、そもそも人間は太古の昔、猿人からホモ・サピエンスにいたるまでの700万年のうち699万年間は、血糖値の変動の幅が小さい、狩猟採集生活をしていました。

つまり、ケトン体の代謝をエネルギー源として生きてきたと考えられるそうです。

それが、1万年前から農耕で穀物を作るようになり、手っ取り早くエネルギー源にし、また収穫物(米や麦や芋など)は貯蔵できるので、狩猟という収穫が不安定なものに頼らず、食料供給を安定させる発展をとげました。

300年前の産業革命では、生成炭水化物(砂糖、白米、小麦粉など)の製造が始まり、現代に至っては治療に用いられる糖尿病食でさえ、カロリーの60%(病院によっては40%)が炭水化物になってしまったそうです。

現代は、あまりにも糖質の比重が大きくなってしまった、というわけです。

しかし、糖質もケトン体も、どちらもエネルギー源なら、グルコース(ブドウ糖)だろうが、ケトン体だろうが、どっちでもいいんじゃないのか、と思われるかもしれません。

それが、そうではないのです。

ご飯、ラーメン、スイーツなどの糖質を摂ると、グルコースはすぐに体をめぐるのですぐに血糖値が上がります。

すると、体は血糖値を抑えるよう、膵臓からインスリンを分泌します。

たくさん糖質を摂って血糖値が急激に上昇すると、インスリンも過剰に分泌されます。

インスリンは、体に脂肪を溜め込む働きがあるので、肥満に繋がったり、またインスリンが効きにくくなり糖尿病につながったりするのです。

現代人は糖質を多くとるあまり、脂質を使わず、糖質ばかりエネルギー源として使うようになっています。

すると、体の脂肪が燃えにくくなり、とり過ぎた糖質は脂肪に変わっていくという、肥満への負のサイクルができあがってしまうのです。

本書によると、糖は、摂取することでさらに欲しくなる心身の悪循環を招くそうです。

また、エネルギーとして消費しきれなかった糖はタンパク質と結合して変性し、それが劣化することで異常タンパク質(AGEs)も生成されます(糖化)

糖化は、肌のツヤを悪くしたり、髪や骨の老化も進行させたりしてしまいます。

血糖値の急激な変動によって、眠くなったり、気持ちがイライラしたりするなど、精神を不安定にすることもあります。

また、がん細胞は、グルコースを栄養源にしますが、ケトン体を栄養源にはできません。

つまり、糖質を制限して、グルコースからケトン体にエネルギー源に転換することで、がん細胞の増殖も抑えることができるわけです。

一方、本書は、糖質制限(ケトン体をエネルギー源にすること)のメリットとして、以下を枚挙しています。

  1. 肥満・メタボ解消、 糖尿病消失
  2. 低血糖症の食後の眠気や易疲労感がない
  3. がんの予防効果
  4. 成人病(高血圧・高脂血症・肝機能障害 痛風)の改善
  5. 睡眠の質が良くなるので、睡眠時間が短くても辛くない
  6. 自律神経のバランスがよくなり、冷え性が改善
  7. 不眠・うつが改善、イライラしない、二日酔い予防
  8. てんかん発作の予防(日本小児神経学会)
  9. 神経変性疾患 (アルツハイマー、パーキンソン)の回避
  10. 脂漏性皮膚炎・アトピー・乾癬・ニキビの改善
  11. 炎症反応が減少するので、リウマチや炎症性疾患の改善
  12. 口内炎 歯周病が減り、発症してもすぐ軽快
  13. 糖化の減少でシミ・しわと老化の抑制
  14. 片頭痛消失
  15. タンパク質主体の少量の食事で満腹になり、 空腹感減少
  16. 潰瘍性大腸炎、 逆流性食道炎消失

たくさんメリットがありますね。

糖質をエネルギー源にするか、ケトン体をエネルギー源にするかで、こんなにも違ってくるのです。

糖質制限、食べたほうが良いもの、控えたほうが良いもの

では、具体的に糖質制限し、ケトン体をエネルギー源にするためには、どんな食材に気をつけ、どんな食材を積極的に摂取すべきでしょうか。

本書には、『糖質制限、食べて良いもの、控えたほうが良いもの』が具体的に解説されています。

食べて良いものには、

  • 魚介類
  • 肉類
  • アーモンド
  • アボカド
  • 野菜
  • きのこ
  • 乳製品

などが紹介されています。

いずれも低糖質、高タンパク、高脂質、さらにビタミンやミネラルなども含有しているのが特徴です。

「食べて良いもの」というより、「食べたほうが良いもの」でしょう。

一方、控えたほうが良いものは、「食べたほうが良いもの」よりもたくさん紹介されています。

  • もち
  • 中華麺
  • うどん
  • 白米
  • いも
  • コーン
  • ロールパン
  • フランスパン
  • バナナ
  • りんご
  • かぼちゃ
  • にんじん
  • おしるこ
  • ショートケーキ
  • チョコレート
  • 砂糖

です。

ただ、一方でこれらの中には、健康食品といわれるものもあります。

バナナとかりんごとか、チョコレートなどもそうですね。

かぼちゃやニンジンも、大切なカロテンが含まれているので、とにかく糖質制限をすべてに優先して「摂ってはいけない」というのが、果たして正解かどうかはわかりません。

思うに、食材というのは、そもそも人間が食べるために誕生したわけではないので、人間にとって体に良いものと悪いものが両方含まれることは、別段不思議ではありません。

その意味で、わたしたちがこの世のものを食すにあたって、都合の悪いものを完全にゼロにするというのはむずかしいし、またそれを目指すのはナンセンスですらあると思います。

この中で言えば、砂糖とか、米とか、明らかに人間が食べやすいように精製したものは優先的に避けていくなかで、それ以外の「功罪」を含む食材については、糖質制限と両立できるさらに「上手な食べ方」の検討が必要ではないかと思います。

このブログでは、『2週間で効果がでる! ケトン食事法』(白澤卓二、かんき出版)もご紹介したことがあります。

『2週間で効果がでる! ケトン食事法』(白澤卓二、かんき出版)は、ケトン体のエネルギー産生による健康や脳の状態の改善を解説
『2週間で効果がでる! ケトン食事法』(白澤卓二、かんき出版)は、ケトン体のエネルギー産生による健康や脳の状態の改善を解説しています。糖分を徹底的に制限したケトン食とともに、化学調味料や食品添加物も抑え満腹まで食べないことだといいます。

ケトン体の、エネルギー産生による健康や脳の状態の改善を解説しています。

以上、スーパードクターズ!いま、糖質制限がすごい!(ぴあ)は、糖質制限によるダイエットや、ケトン体増加による体質改善を解説、でした。

スーパードクターズ! いま、糖質制限がすごい! - 宗田哲男, 藤澤重樹, 新井圭輔, 今西康次, 溝口徹, 水野雅登, 門脇晋, 小幡宏一, 長尾周格, 三島学
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