まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち(コアコミックス)は、実業界で大きな成果を出して名を成した伝説の人物伝

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まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち(コアコミックス)は、実業界で大きな成果を出して名を成した伝説の人物伝

まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち(コアコミックス)は、実業界で大きな成果を出して名を成した伝説の人物伝です。思ったことはすぐに実践し、失敗にもめげずに前進あるのみ、人生やるかやらないかだ、という積極性で共通した人々です。

『まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち』は、アンソロジーがコアマガジンから上梓しました。

コアコミックスというレーベルの漫画によるムックです。

本書は2022年8月1日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれているKindle版です。

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日本の企業・産業をつくりあげた人々

さっそくですが、本書『まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち』。

登場人物を目次からご紹介します。

  • 成功を収めた企業社長5傑日本を震撼させた影響力
  • 松下幸之助、本田宗一郎、吉田秀雄、小倉昌男、盛田昭夫

  • 創業者が天に上り詰めた至極で安価なひらめき!!大手チェーンの大成功メニュー
  • ファミレスの人気メニュー

  • 笹川良一
  • 競艇の父、悪名の社会奉仕家

  • 横井英樹
  • 昭和の「乗っ取り屋」

  • 瀬島龍三
  • 伊藤忠商事会長にして中曽根内閣の懐刀

  • 渡辺晋
  • テレビタレント業界のドン

  • 堤康次郎
  • ついた異名は「ピストル堤」西武グループ創設者

  • 五島慶太
  • “大東急”帝国を作った「私鉄王」

  • 小佐野賢治
  • 故田中角栄元首相を陰で支え企業買収で財界を席巻した男

  • 渡邉恒雄
  • マスメディアのボス、読売新聞グループ会長

  • 岡田茂
  • 頂点から解任まで追い詰められた社長

  • 正力松太郎
  • 戦後メディア支配ー全ては政界進出のために

  • ジャパネットたかた事業拡大物語
    “倒産”から業界3位

  • 児玉誉士夫
  • 歴代総理を金と力で操る日本を支配した魔王!

  • 賀屋興宣
  • 米CIAと自民党を繋いだ戦後政界の指南役

  • 芸能人とCM業界“悪”人脈
  • “闇トバク”オーナーが経営する高級キャバでSEX招待

  • 社長の暴力と激務から逃げ出したら半殺しにされた男
  • 24歳フリーターに舞い込んだウマすぎる話のウラ

ということで、とくに「成功を収めた企業社長5傑日本を震撼させた影響力」などは、偉人伝として成功話をまとめてもいい人もいますよね。

善人かどうかは別として、日本の企業・産業をつくりあげた人々ですから。

もちろん、やりすぎた恐喝とか汚職とか、ホテルニュージャパンのような人命に関することとか、それ以外に犯罪にはならないけれど道義的に悪いことというのは、その時時できちんと社会的な評価を受けるべきです。

ただ、経営者、とりわけ創業家は、軌道に乗るまである程度強引だったり未熟だったり、というのは、現在の社会に、良いことでも悪いことでも反映しているわけで、ひとつの歴史として事実をきちんと見ておくことは必要でしょう。

その最初の話では、このような名言が出てきます。

とにかく考えてみることである。工夫してみることである。そしてやってみることである。失敗すればやり直せばいい。(松下幸之助、パナソニック)

成功者の共通点の一つに“常識を疑う視点”がある(小倉昌男、ヤマト運輸)

成功者には自身の年齢や役職にとらわれず時代の流れをいち早く察知する収穫がある(盛田昭夫、SONY)

日本人には“去り際”に美しさを見出す感性がある。(本田宗一郎、HONDA)

障害者雇用について次の見出し以下で書きましたが、本書によると、小倉昌男さんは創業者ではなく、小倉康臣さんから世襲された二代目社長です。

1973年、オイルショックでスタグフレーションが起こり、ガソリンの高騰や大口荷物の激減など、物流業界に大打撃を与えました。

小倉昌男社長は、苦渋の決断で1000人以上を解雇。

これ以上働き手を減らせば事業を維持することができず、どうすればいいかと思案投げ首だったときに、牛丼チェーンの吉野家の新聞記事が目に止まります。

そこに書かれていたのは、吉野家がメニューを牛丼一本に絞る記事が。

「牛丼だけに絞ったら、そばやカレーが食べたい顧客を逃してしまうのではないか。なぜこんな大胆な決断をしたんだ」

小倉昌男さんは、実際に牛丼を食べに行きます。

そこで気づきが。

「牛丼に絞ったことで、低価格でありながら牛肉の質が上がっている。しかもメニューが牛丼だけになったことで、提供時間も迅速で“つゆだく”などの細分化された客の要望にも応えられるのか……。我々も吉野家のように、事業を一本化できればこの窮地を脱することができるかもしれない」

小倉昌男さんは、百貨店やメーカーの大口荷物の取引をやめて、小口取引のみにします。

そもそも大口のほうが小口よりも得という業界の常識が間違っていたんだよ。小口は大口よりも一口あたりの単価が高い。まだそのことに他社は気づいていない。今のうちに質の高いサービスを提供すれば必ず成功するぞ」

1976年にヤマト運輸が打ち出した宅配便サービスは、瞬く間に利用者を増やし大成功を収めた、という話です。

個人的には、瀬島龍三さんも面白かったですね。

ソ連にいたときは、スターリン主義者だったということ。

要するに、思想はその時時の処世術だったという話ですが、中曽根康弘さんのもう一人の懐刀のナベツネこと渡邉恒雄さんも、もとは日本共産党員。

そして、中曽根康弘さんは、日本共産党の宮本顕治元議長の訃報に、他党政治家として真っ先に同じ時代を生きた同志然とした追悼コメントを発表。

政治思想ってなんだろうなと思いました。

いずれにしても、この方々に共通して言えることは、

先行者になること
人生、やるかやらないか

ということだと思います。

障碍者への“常識”を覆した雇用

ヤマト運輸の小倉昌男社長については、障害者雇用についてご紹介したことがあります。

スワンカフェ&ベーカリー羽田CHRONOGATE店は障碍者の就労を積極的に行い焼き立てのパンと香り高いコーヒーを提供
スワンカフェ&ベーカリー羽田CHRONOGATE店(大田区羽田旭町)に行ってきました。羽田クロノゲートの敷地内にあるヤマトホールディングス株式会社の特例子会社で、障碍者の就労を積極的に行う焼き立てのパンと香り高いコーヒーを提供しています。

大田区羽田旭町には、羽田クロノゲートというヤマト運輸の物流の拠点があります。

羽田クロノゲート

その敷地内にあるヤマトホールディングス株式会社の特例子会社で、スワンカフェ&ベーカリー羽田CHRONOGATE店という店があります。

スワンカフェ&ベーカリー羽田CHRONOGATE店

障碍者の就労を積極的に行う、焼きたてのパンと香り高いコーヒーを提供しています。

焼きたてのパン

「特例子会社」というのは、グループの障碍者受け入れの事業部という位置づけになります。

法律では、従業員50名以上を擁する会社は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」によって、従業員全体の2.0%以上障碍者を雇用することが義務付けられています(重度障害者の場合は2名として計算される)。

ただし、同法44条で、たとえばグループ内企業の障害者雇用率が法定雇用率より少なかったとしても、特例子会社を含めて数字がクリアされていればよいということになっています。

以下は、『福祉を変える経営 障害者の月給一万円からの脱出』(日経BP社)という自著に詳しく書かれています。

クロネコヤマトの生みの親である小倉昌男さんが、障碍者の自立と社会参加の支援を目的としたヤマト福祉財団を1993年に設立。

1995年1月の阪神淡路大震災で、障碍者の働く共同作業所を訪ねた際、そこで障碍者が手にする給料がわずか1万円(当時)にも満たないことを知り、小倉昌男さんは自立するにはほど遠い現状に疑問を持ったといいます。

そこで小倉昌男氏は、障碍者が低賃金からの脱却を図るため、「作品」作りではなく「商品」作りを目指したセミナーを1996年から全国各地で開催。

この過程の中で、月給10万円以上支払うことを実践する、「焼き立てのおいしいパンのお店」を開くことを決めたそうです。

それが、スワンというわけです。

もとより、ヤマト運輸自体が障碍者の雇用には積極的と言われます。

そこで、就労が近い障碍者の保護者は、必ずといっていいほど羽田クロノゲートを見学します。

障碍者の採用を前提としたシステムを、高く評価する親御さんの声はよく聞きます。

たとえば、IC社員証で社食の会計も済ませるシステムをまっさきに導入したとか。

お金の勘定が苦手な知的障害者にとっては、便利な仕組みです。

私のような凡夫にはよくわかりませんが、懸念とか批判とか、意見はいろいろあるかもしれません。

しかし、「作品」作りではなく「商品」作りを目指すという「障碍者の自立」論は否定するものではないと思いますので、障碍者の職能を全面開花させるような職場として、より多くの採用を私は期待したいと思っています。

アンソロジーのムックについては、これまでもご紹介してきました。

まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝(アンソロジー著、コアマガジン)は、世界史上独裁者と呼ばれた指導者を漫画でまとめました

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まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝(アンソロジー著、コアマガジン)は、世界史上独裁者と呼ばれた指導者を漫画でまとめた書籍です。アドルフ・ヒトラー、スターリン、ポル・ポト、毛沢東、サダム・フセイン、チャウシェスク等々が登場します。

『まんがアナタの知らない都市伝説DX』は、タイトル通り都市伝説をテーマとした短編漫画満載です。

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まんがアナタの知らない都市伝説DX(アンソロジー著、コアマガジン)は、タイトル通り都市伝説をテーマとした短編漫画満載です。実際の事件にかかわるものや、UFO、タイムトラベルなど、話半分で聞き流すにはもったいないテーマがもりだくさんです。

『まんがホントに怖いテレビ業界事件簿』は、テレビ界の秘密、タブー、闇など漫画で紹介するムックです。

まんがホントに怖いテレビ業界事件簿(アンソロジー著、コアマガジン)は、テレビ界の秘密、タブー、闇など漫画で紹介するムック
まんがホントに怖いテレビ業界事件簿(アンソロジー著、コアマガジン)は、テレビ界の秘密、タブー、闇など漫画で紹介するムックです。近年、話題に上らない日はないコロナ禍。国民の不安をテコにテレビ界がバブル状態であるなど興味深い話ばかりです。

『まんが芸能界最強不良列伝』は、武勇伝やブラックなイメージが話題の芸能人について紹介しています。

まんが芸能界最強不良列伝(アンソロジー著、コアマガジン)は、武勇伝やブラックなイメージが話題の芸能人について紹介した漫画
まんが芸能界最強不良列伝(アンソロジー著、コアマガジン)は、武勇伝やブラックなイメージが話題の芸能人について紹介した書籍です。ただ、先日訃報が話題になった横浜銀蝿などたんなる「不良」のレッテルを超えた深い描き方が興味深い話ばかりです。

こちらも興味深い漫画です。

ぜひご一読をおすすめします。

以上、まんが悪の帝王列伝残虐非道な日本の経営者たち(コアコミックス)は、実業界で大きな成果を出して名を成した伝説の人物伝、でした。

まんが悪の帝王列伝 残虐非道な日本の経営者たち (コアコミックス) - アンソロジー
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