『落第忍者乱太郎』は、戦国時代や室町末期を舞台にした愉快な忍者学園物語です。NHKの長寿アニメ番組『忍たま乱太郎』の原作です。個性豊かなキャラクターと、予測不能な騒動が次々と巻き起こる日常が描かれており、子供から大人まで幅広い層に愛され続けています。
アニメ番組『忍たま乱太郎』の原作は、尼子騒兵衛による忍者ギャグ漫画『落第忍者乱太郎』(らくだいにんじゃらんたろう)です。
アニメ化の際に、原作の題名にある「落第」という言葉がNHKの放送コードに触れるため、「忍たま(忍者のたまごの略)」に変更されました。
物語は、先祖代々ヒラ忍者の家系に生まれた猪名寺乱太郎が、一流のエリート忍者を目指し「忍術学園」に入学するところから始まります。
乱太郎は同級生のきり丸、しんべヱと出会い、「一年は組」の仲間として忍術の授業や課外活動に取り組みます。
三人組は努力するものの、成績はいつも落第点。
追試や補習授業は毎日のように行われ、先生たちも三人組に振り回されがちです。
そんな中、乱太郎たちは学園長の突飛な指示や、外部から持ち込まれる謎の事件、山賊や海賊、盗賊などバラエティ豊かな人物が登場する騒動に巻き込まれます。
毎回ユーモアと機転を駆使しながら困難を乗り越えていきますが、騒動の度に新しい発見や絆が生まれ、彼らは少しずつ成長していきます。
時代物ではありますが、青春群像劇なのです。
そして、『落第忍者乱太郎』には、仏教の教えが感じられます。
『落第忍者乱太郎』と仏教の接点は、作中に登場するシンボルや言葉、キャラクターの設定、また物語の世界観に宿る思想に見出すことができます。
特に、登場人物の土井半助のモデルが浄土宗の開祖である法然であることが、作者の尼子騒兵衛さんによって明らかにされています。
仏教の教えが感じられる点
今まで忍たま乱太郎って、ただのギャグアニメと思ったけど、歴史を読んで考察を見て、知識をつけた上で観ると奥が深いと感じた。
からの、最強の軍師を見てから
きり丸と土井先生はイケてるなって思うようになった。映画にも細かな描写もあって感動=???? ?
— Ardbeg@ダイエッター?? (@mugi0730) September 22, 2025
・土井半助のモデルが法然上人
土井先生は、武家の出身でありながら父の遺言で仏門に入った法然上人と同様に、平和を志向する人物として描かれています。
これは、戦乱の世で命の奪い合いをしていた武士の子が、あえて仏教の道を選ぶという法然上人の生き方を投影していると考えられます。
「陀羅尼呪」の使用
作中で、保健委員の善法寺伊作たちが薬を調合する際に、仏教の呪文である「陀羅尼呪」を唱える場面があります。
これは、歴史的にも忍者が薬の調合や呪術に、仏教の要素を取り入れていたことの反映であり、作品の世界観を深める一因となっています。
作品全体のテーマ
『落第忍者乱太郎』は、忍術学園の生徒たちが、時に失敗しながらも、友情や努力を通じて成長していく物語です。
これは、仏教で説かれる「他力本願」や「諸行無常」といった教え、すなわち、他者との助け合いや、物事は常に変化していくという真理を、ユーモラスな形で描いていると解釈することもできます。
これらの要素から、『落第忍者乱太郎』は、単なるギャグ漫画としてだけでなく、深い教養や思想を背景に持っていることがわかります。
おそらくこれは、尼子騒兵衛さんが、佛教大学文学部史学科を卒業されていることが、影響を与えていると考えられます。
原作者は新作の連載をお休み中
忍たま乱太郎
ガキの頃よく見てたなぁ。
大人になって歌詞を改めて見てみると良い歌詞だなぁ。個人的にせんべえが好き??がっかりしてメソメソして
どうしたんだい
太陽みたいに笑う
きみはどこだいやりたいことやったもん勝ち
青春なら
つらいときはいつだって
そばにいるから夢はでかくなけりゃ… pic.twitter.com/Byc0SY2KC7
— ??お笑い大好き熊五郎?? (@namerare1818) September 26, 2025
尼子騒兵衛さんは、1981年に佛教大学の通信教育課程文学部史学科に入学し、1988年に卒業されています。
通信課程を8年かかって卒業されているというのは、おそらく職業をもちながら、それでも履修したいという気持ちで、少ない自由時間を使って頑張って卒業されたことが伝わってきます。
偏差値35の高校から、間違って合格してしまった東洋大学を、遊び呆けて除籍になっただけでなく、偽の卒業証書を作って19.2秒(自称)公開しておいて、「私を卒業と勘違いさせた」など、大学に濡れ衣まで着せているどこかの市長には、尼子さんの爪の垢を煎じて、腹を壊すまで飲んでいただきたいものです。
インターネットでいろいろ巡回していると、作家とか漫画家とかライターとか編集者などが、不思議と仏教系の大学や大学院に、「社会に出てから」就学しているケースが多いことに気づきます。
ただ、残念ながら、中退率も高いですね。
佛教大学だけでなく、通信課程の卒業率というのは、通学過程に比べると大変低いんです。
授業に出さえすれば、それが出席点になって単位が取れる(場合がある)通学過程と違い、通信課程はリポートがすべてですから、ごまかしがききません。
大学は、留年がないと4年間ですが、2留ぐらいすると、多くの人はもう挫折してしまうみたいです。
それだけに、尼子さんはよく卒業されたと思います。
ただ、脳梗塞を経験されてからは、漫画の方は今までのペースで描くのはむずかしいようです。
『サザエさん』『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』『ちびまる子ちゃん』『忍たま乱太郎』など、日本を代表する人気アニメは、すべて原作者が作品の制作・連載の第一線から退いている(故人であるか、病気療養中などで活動を休止・終了している)点で共通していますね。
長寿アニメは、ご覧になっていますか。
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