自転車にも自動車などと同じ「交通反則通告制度」いわゆる青切符が導入されて4ヶ月半。制度の実態はどうなっているかに迫ってみます。

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自転車にも自動車などと同じ「交通反則通告制度」いわゆる青切符が導入されて4ヶ月半。制度の実態はどうなっているかに迫ってみます。

2026年4月1日、自転車にも自動車などと同じ「交通反則通告制度」、いわゆる青切符が導入されました。施行から4カ月半となる8月16日時点で、利用者の間には「少し違反しただけでも、すぐ反則金を取られるのではないか」という不安があります。

一方で、警察はすべての違反を機械的に取り締まっているわけではありません。

公表された数字を確認すると、制度の実態は「一斉摘発」よりも、危険な違反への重点的な取締りと、日常的な指導警告の組み合わせにあります。

青切符の対象は16歳以上

今回の制度の対象は、16歳以上の自転車運転者です。信号無視や指定場所一時不停止、右側通行、ながらスマホなど、道路交通法上の「反則行為」をした場合に、警察官が現場で違反を確認して青切符を交付します。反則金を納めれば刑事裁判には進まず、前科もつきません。

一方、16歳未満の違反者は、これまでと同じく原則として指導警告の対象です。また、酒酔い運転や酒気帯び運転、実際に事故を起こした場合など、重大な違反については青切符ではなく、刑事手続きの対象となることがあります。

つまり、青切符は「自転車の違反をすべて反則金で処理する制度」ではなく、違反の内容や危険性に応じて、指導警告、青切符、刑事手続きを使い分ける仕組みです。警察庁

警察庁や警視庁は、違反を確認した場合でも、基本的には指導警告を行うと説明しています。ただし、交通事故につながる危険性が高い場合、歩行者や他の車両に危険を及ぼした場合、警察官の警告に従わず違反を続けた場合などは、取締りに移行します。

青切符の導入で変わったのは、主に検挙後の手続きです。警視庁

施行後の青切符は2147件

では、実際にどれほど取り締まられたのでしょうか。警察庁が5月14日に公表した施行初月、つまり2026年4月1日から4月30日までの全国集計では、青切符の告知件数は2147件でした。

違反別では、指定場所一時不停止が846件で最も多く、全体の約40%を占めました。次いで、走行中にスマートフォンを使用する「ながらスマホ」が713件、約33%。信号無視は298件、約14%でした。この3種類だけで1857件となり、全体の約87%に達します。

自転車利用者が「ついやってしまいがち」と考える違反が、実際の青切符交付でも上位を占めています。警察庁公表資料ISVD

ただし、青切符の件数だけを見て「警察が2147件しか取り締まらなかった」と判断するのは適切ではありません。同じ4月、指導警告票の交付数は13万5855件に上りました。

前年の月平均と比べて約1.5倍とされ、実際の現場では青切符よりも、まず注意やルールの説明が幅広く行われたことが分かります。

都道府県別では、東京都が501件、大阪府が267件、愛知県が257件でした。この3都府県だけで全国の約48%を占めます。

一方、秋田、山形、三重、徳島、長崎、熊本、沖縄の7県では、4月の青切符交付が0件でした。都市部と地方で自転車の利用形態や警察の取締り体制が異なるため、件数には大きな地域差があります。ISVD

反則金は「違反の種類」で変わります

反則金の金額も、違反によって異なります。ながらスマホは1万2000円、信号無視や通行区分違反は6000円、指定場所一時不停止は5000円です。遮断踏切への立入りは7000円、無灯火や自転車の制動装置不良などは5000円とされています。

青切符を交付された場合、違反を認めるのであれば、原則として告知の翌日から7日以内に反則金を仮納付します。納付しなかった場合は、指定された期日に交通反則通告センターへ出頭し、その後、原則10日以内に納付する流れです。

反則金を納めれば刑事手続きには進みませんが、納付すれば違反がなかったことになるわけではありません。政府広報オンライン

「歩道を走ったら即青切符」は誤解

施行前後に特に広がったのが、「歩道を自転車で走っただけで、すぐ青切符になる」という受け止めです。

しかし、自転車は車道通行が原則である一方、道路標識で認められている場合や、車道の通行が危険な場合など、歩道を通行できるケースもあります。

歩道を通行する場合も、歩行者を優先し、車道寄りを徐行しなければなりません。

警察庁の運用方針では、歩道通行を含め、違反を認知した際に直ちに青切符を交付するのではなく、危険性や迷惑性、違反を続けているかどうかなどを踏まえて判断します。

実際、4月の青切符で「歩道通行」が占めた件数は5件にとどまりました。もっとも、歩行者の通行を妨げる、スピードを出す、警告後も危険な走行を続けるといった場合には、取締りの対象になり得ます。警察庁

4カ月半で見えてきた課題

ここで注意したいのは、8月16日時点で確認できる全国の詳細な公表実績が、少なくとも今回確認できた範囲では、施行初月の4月分に限られていることです。

5月以降の月別累計や、4カ月半分の全国合計は公表されていません。そのため、「施行後4カ月半で何件の青切符が交付されたのか」を断定することはできません。

現段階で見えているのは、青切符が大量交付される一方的な制度ではなく、指導警告を中心にしながら、危険性の高い違反に反則金を科す運用だということです。

今後は、地域ごとの取締り件数だけでなく、自転車事故や重傷事故が減ったのか、ながらスマホや一時不停止が減少したのかを検証する必要があります。

青切符の目的は、利用者から反則金を集めることではありません。自転車も車両の一種であり、歩行者や自動車と同じ道路を使う以上、信号、一時停止、左側通行、スマートフォンの使用禁止といった基本ルールを守ることが求められます。

施行から4カ月半の実態は、制度が始まっただけで安全が実現するわけではないことを示しています。

取締りと同時に、分かりやすい道路表示や安全な自転車レーンの整備、学校や職場での交通教育を進めることが、今後の大きな課題です。

2026年4月1日青切符制が新導入!!  自転車反則金時代到来!最新法改正&安全ガイド (別冊ベストカー) - ベストカー
2026年4月1日青切符制が新導入!!  自転車反則金時代到来!最新法改正&安全ガイド (別冊ベストカー) – ベストカー

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