この人の言っていることは本当か?ウソ・ハッタリを見抜く心理学(渋谷昌三著、PHP研究所)は、「ウソとは何か」から「よいウソのテクニック」「ウソのサインを見抜く方法」まで、ウソと本音を見分ける力と、人間関係を良好にする知恵が身につく書籍です。
本書は、心理学の視点から「人のウソを見抜く方法」について解説した一冊です。
著者の渋谷昌三さんは、心理学者として人間の行動や表情、話し方の特徴からウソやハッタリを見抜く技術を研究しています。
本書では、日常会話やビジネスシーン、政治・報道などの場面で、人がどのようにウソをつくのか、またそれを見破るための具体的な方法が紹介されています。
Amazonの販売ページには、こう紹介されています。
質問です。あなたはウソをついたことがありますか?
「No」と言う人こそ、ウソつきかもしれません。
なぜなら人は誰でもウソをつく存在だからです。
好きな女性にフラれた後に、「彼女のことなんて、最初から好きじゃなかった」と言う。
テスト前日、徹底的に勉強したのに、「昨日は、まったく勉強しなかったよ」などと漏らす。
心にもないお世辞を言うこともウソ。小さなウソなら誰もがついています。
いっぽうで、詐欺師のような、罰せられるべきひどいウソを巧みに操る人もいますし、企業によるウソが社会問題になることも。
私たちは、ウソとどうつきあい、悪いウソからどのように身を守ったらよいのでしょうか?
本書は、心理学者として活躍目覚しい著者が、「ウソと上手につきあう方法」を教えます。
「ウソとは何か」から「よいウソのテクニック」「ウソのサインを見抜く方法」まで、ウソと本音を見分ける力と、人間関係を良好にする知恵が身につく本。
ということです。
ウソをついている人の見抜き方がわかる
心理のプロがみんなつかってる【 ウソの見抜き方 】がズルすぎる。相手の目をみるだけで頭の中がぜーんぶ丸見え!このテクニックは心のキレイな人だけが使ってください↓ pic.twitter.com/vaMjgyXNep
— てら|2/28に初Brainリリース決定 (@tera_axis) December 28, 2024
本書はまず、人がウソをつく理由(自己防衛、利益追求、対人関係の円滑化など)、ウソの種類(不作為のウソ、悪意のあるウソ、自己欺瞞など)を解説します。
そして、ここがクライマックスですが、ウソを見抜く基本的なポイント。
言葉の矛盾や不自然な間、声のトーンや話し方の変化、身振り・手振り、視線の動きの特徴などがあるといいます。
本書では、より具体的に書かれています。
そして、ウソをつく人の特徴。
表情や仕草の特徴(例えば、視線をそらす、無意識に口元を触る)
言葉遣いの傾向(曖昧な表現、過剰な説明、細かすぎるディテール)
たとえば、某後輩アナを、同性の某映画評論家に上納した先輩アナ。
バーベキューパーティーに参加したことを突っ込まれて、わざわざ「一睡もしていない」と可哀想ぶったあの人も……?
そんな嘘を見抜くにはどうしたらいいのか。
ハッタリを見抜く方法は、
・自信満々に話す人が必ずしも本当のことを言っているわけではない
・相手の論理の飛躍や事実の誇張を見極める
など、ポイナトが挙げられています。
とにかく実例が豊富で、具体的なシチュエーションごとにウソの見抜き方が解説されています。
でもウソが積極的な意味をもつ場合もある
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— Nakatani tatsuichiro (@revellers08) February 7, 2023
本書は、「ついても良いウソ」「いけないウソ」があるといいます。
ウソは絶対にいけない、としてしまうと、息が詰まるが、人を傷つけないものならいいといいます。
不寛容でセンシティブな私は、ココに若干留保をつけます。
何をもってて傷つくのかは、相手次第なので、私は対人関係では基本的に嘘はダメ、信頼関係が出来上がっているなかで、「この人との関係においては」と限定したうえで、可能なものがあり得る、と考えます。
では、どういうウソなら可能かというと、自分自身に対するものなら、むしろ大いにウソをついて自分を向上させたり、有利に動いたりできるようにしたらいいと思います。
本書の具体例は、
1.人間関係を潤滑にするためのウソ
看護師が子どもを持つ入院患者と話をするために、「自分にも子どもがいる」とウソをついて親しくなった「嘘も方便」
上司にごまをする
部下に「君は有能だ」と期待をする
2.自分をよく見せるためのウソ
ファッション
わざとスキを見せて相手に親近感を持たれる
3.自分を高めるためのウソ
自分が自分に期待をかける(私はできるのだ、と自己暗示をかける)
演出効果……プレゼンでビジュアルを利用するなど
4.人をコントロールするためのウソ
相手の話にメモを取ったり相槌をうったりして相手の好意を誘う
といったことを挙げています。
まあ、純然たる意味での「虚偽」とは違いますが、芝居をしたり暗示をかけたりするのも「(ついてもよい)ウソ」ということだそうです。
本書では、このように日常会話やビジネスの場面で使える実践的な知識が得られます。
心理学者が著者ですから、心理学的な研究や実験結果をもとにした科学的な解説をしています。
直感ではなく、根拠のある方法でウソを見抜くスキルを学べます。
本書によって、「ウソをつく側」の心理も理解できます。
他人のウソを見抜くだけでなく、自分自身の発言の説得力を高めるためにも役立ちます。
ですから本書は、ウソを見抜く力を養うだけでなく、人間関係やコミュニケーション能力の向上にも役立つ実践的な一冊です。
心理学の観点からウソやハッタリの見抜き方を知りたい人、日常やビジネスで騙されないための知識を身につけたい人におすすめです。
みなさんは、上手にウソをついていますか。
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