仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (弓削長楽斎著、たちばな文庫)は、仏教の歴史と宗派ごとの特徴を解説

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仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (弓削長楽斎著、たちばな文庫)は、仏教の歴史と宗派ごとの特徴を解説

仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (弓削長楽斎著、たちばな文庫)は、仏教の歴史と宗派ごとの特徴を解説しています。苦しみ克服して真の幸せになるための知恵が説かれている仏教。その歴史や解釈がどのようになっているかがわかります。

『仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる』は、弓削長楽斎さんが、たちばな文庫から上梓しています。

2022年6月29日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

「日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる」はサブタイトルで、メインタイトルは「仏教」です。

表紙には、「日本仏教の宗祖は人間力あふれる天才だった!」というサブタイトルも記載されています。

仏教とお釈迦様

本書『仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる』にあるように、仏教というと、インドや中国を連想するかもしれませんが、本書がメインテーマとしているのは日本の仏教です。

仏教は、大きく分けると2つあり、ひとつは古代インドのお釈迦様を祖師として生まれた「原始仏教」。

もうひとつは、そこから派生して発展していった「大乗仏教」です。

日本で普及しているのは、後者の大乗仏教です。

仏教と一口に言っても、日本では大きく分けると13の宗派があるといわれ、さらに各宗派の分派は160以上あるといわれています。

同じ宗教でも、キリスト教やヒンドゥー教などは、絶対的な創造主、すなわち神による世界観で完結する「一神教」です。

それに対して仏教は、神ではなく仏を信仰し、その仏には様々な種類があるので、事実上の多神教です。

本書はまず、その原始仏教の開祖として、お釈迦様の話から始めています。

仏教の開祖は、北インドに実在したお釈迦様といわれますが、本当の姓名はサンスクリット語の発音に基づいた表記でガウタマ・シッダールタといいます。

小国の王子でしたが、「なぜ、人は老いることで苦しみ、病気で苦しみ、死で苦しむのか」と考え、29歳で王子の地位を捨てて出家します。

そして、35歳で悟りを得る、すなわち仏陀(ブッダ)となります。

その後、ブッダとなったガウタマ・シッダールタは、5人の僧侶に教えを説き、それが仏教の始まりになったそうです。

5人は3人と2人にわかれ、ブッダの指導を受けるものと托鉢するものとに分かれて修業。

その形態を「サンガ」といい、サンガはブッダ教団「仏教」の基本形といいます。

その後、ブッダとなったガウタマ・シッダールタは80歳で入滅しますが、時の移ろいとともに戒律を変えるべきか、仏陀の教えを厳守すべきかで教団が対立。

その後、戒律だけでなく思想や解釈、地理的な問題から次々に分派が誕生したそうです。

一方、推定紀元前後には、「すべての人を救うことができる教えを広めよう」と、出家主義ではなく、多くの人が助け合いながら修行し、悟りを目指す大乗仏教も誕生します。

さらに、大乗仏教の新しい形として密教も誕生します。

仏教は、シルクロードを通り中国へ。

そして日本に伝来します。

これだけある日本の仏教諸宗派

日本には、13の宗派があると書きました。

それらを具体的に見ていきます。

  • 奈良仏教系
  • 奈良時代に日本へ伝わった仏教です。元々は中国で生まれた大乗仏教宗派の中の一つで、聖徳太子が唐へ送った遣唐使が日本へ伝え、広まったとされています。
    法相宗……葬儀を行いません。「唯識三年倶舎八年」といって、長い年月をかけていろいろな修行をしながら成仏を目指す宗派です。御本尊は、唯識曼荼羅か弥勒菩薩
    華厳宗……こちらも葬儀を行いません。唐の僧、杜順が興した宗派です。
    律宗……やはり葬儀を行いません。戒律の実践を行う中国の仏教の一派です。

  • 平安仏教系/密教
  • 平安時代より日本で興隆した仏教宗派です。
    天台宗……最澄が開祖。国から授かった大使号は「伝教大師」です。現代の日本仏教の原点ともいわれています。修行は四種三昧といって4通りあります。
    真言宗……空海が開祖。「教え」は口伝で伝えられます。「即身成仏」といって、修行者が「密教」の実践を通じ、今生のうちに成仏を達成できるという考え方です

  • 浄土系/念仏(南無阿弥陀仏)
  • 仏さまの姿を思い浮かべたり名を唱えたりする「南無阿弥陀仏」の念仏を唱える系列です。
    浄土宗……法然上人が開祖。人間は死んでしまったら「極楽浄土」という修業の場に行き、修行を積むことではじめて成仏できる。逆に言えば、生きているうちにする修行では成仏できません。生きている間は「南無阿弥陀仏」を唱えて極楽浄土を目指します(専修念仏)。
    浄土真宗……親鸞聖人が開祖。基本的に浄土宗と同じだが極楽浄土へ行った後、修行をしなくても成仏できます。いずれ仏になることが約束されているから、改めて修行する必要はありません。阿弥陀様が救ってくださると信じることで往生できるから、その感謝の行いとして念仏を唱えます。
    融通念仏宗……良忍上人が開祖。物と物とは融通しあっているという思想です。1人の念仏が「人間すべての功徳になる」という考え方。
    時宗……一遍上人が開祖。本尊は阿弥陀如来であるものの信仰心の有無は不問です。念仏を唱えることで最終的には成仏できるという考え方。みんな既に極楽往生は定まっていると考える点が教えの特徴。

  • 法華系
  • 妙法蓮華経を依拠教典とする宗派で、一致派(1876年成立の各派)、勝劣五派(1876年成立の各派)、日蓮正宗 (1900年本門宗より独立)などがあります。
    日蓮宗……日蓮聖人が開祖。妙法蓮華経の教えは、最高・最上の経典だとして、すべての人の苦悩を根本から解決する教えとされています。すべての人は仏の心を持ち、それをもって人のためにつくさせて頂く利他の行いを通して菩薩であり、その身そのままで仏になることができるという考え方。価値のある本当の幸せを感じることができる妙法蓮華経の真理が解かれています。

  • 禅宗系
  • 禅宗の教義は「不立文字(ふりゅうもんじ)=文字や言葉の伝達よりも体験で伝える教義こそが真実という意味」で表されます。中心経典をたてません。
    曹洞宗……道元禅師が開祖。座禅を修行とする宗派。何も考えないことを目標として座禅をする「黙照禅」。悟りを求めない修業によって悟りを得られるという考え方です。常に日常の所作作法の中に悟りがあるという教え。
    臨済宗……栄西禅師が開祖。修行の方法に座禅を採り入れている公案禅(あるお題について深く考える座禅)。座禅は人と人が向かい合う対面方式で行います。1700の祖師の言葉を体得することが悟りの基本。
    黄檗宗(おうばくしゅう)……日本の三禅宗の中では最も遅く江戸時代に始まった宗派です。隠元隆琦禅師が開祖。明治に入ってから臨済宗より独立しました。南無阿弥陀仏の念仏は「唐音」で読みます。

みなさんはどの宗派ですか。

「うちは無宗教だから」と言われますか。

でも、初詣や葬儀などで、決して仏教徒は無関係ではないですよね。

私は、両親とも実家は浄土真宗本願寺派ですが、父は曹洞宗のお寺とのお付き合いがあり、母は真言宗のお寺の住職に考えてもらった名前に改名しました。

私は特定の信仰はありませんが、地元が日蓮宗の総本山・池上本門寺がありますからよく行きます。

子供の幼稚園が、以前は「立正」と名がついた、つまり日蓮宗系の幼稚園でした。

でも、なかなか自分と関わりがあるからと言って、その宗派について詳しい訳では無いし、ましてや他宗派との比較というのは全くわかりません。

その意味で、本書は大変勉強になる書籍だと思います。

以上、仏教:日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (弓削長楽斎著、たちばな文庫)は、仏教の歴史と宗派ごとの特徴を解説、でした。

仏教: 日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (たちばな文庫) - 弓削 長楽斎
仏教: 日本仏教十三宗派の歴史が面白いほどよくわかる (たちばな文庫) – 弓削 長楽斎

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