凶悪事件の間取り(事故物件調査委員会著、マイウェイ出版)は、事件現場の間取りを紹介しながら凶悪事件を振り返っています。

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凶悪事件の間取り(事故物件調査委員会著、マイウェイ出版)は、事件現場の間取りを紹介しながら凶悪事件を振り返っています。

凶悪事件の間取り(事故物件調査委員会著、マイウェイ出版)は、事件現場の間取りを紹介しながら凶悪事件を振り返っています。座間9遺体事件は記憶に新しい事件ですが、タイトル通り各事件の舞台となった部屋の簡略的な平面図を掲載しています。

『凶悪事件の間取り』は、事故物件調査委員会というグループ名義で、マイウェイ出版から上梓されています。

myway mookというシリーズ名がついています。

本書は事件ごとにひとつの読み物になっており、まずタイトル通り、各事件の舞台となった部屋の、簡略的な平面図を掲載。

それに続いて、事件の内容や経緯を紹介しています。

様々な事件が収載されていますが、たとえば今回ご紹介したいのは、座間9遺体事件。

座間9人殺害事件、座間事件、座間アパート9遺体事件などともいいます。

27歳の男が、ツイッターで自殺願望のある女性にメッセージを送り、アパートに招き入れ、殺害し解体した事件です。

記事ではKindle版をご紹介しています。

本書は2022年10月04日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

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「楽をして生きたい」と凶悪犯罪へ

座間9遺体事件は、2017年10月30日に、行方不明になっていた女性(当時23歳)を捜査する過程で発覚。

翌31日までに、男(27)が住む神奈川県座間市緑ケ丘六丁目のアパート室内で9人の遺体が見つかった、連続殺人及び死体遺棄事件です。

犯人の男は、両親と妹の4人家族で育ち、とくに家庭環境に問題はなかったとされています。

片親や肉体的虐待がなければ、「問題はなかった」とは限らないと思うんですけどね。

毒親は可視化しにくい面もありますが、そうだと決めつけるものもなかったということでしょう。

男は、「おとなしく目立たない存在」であったものの、小さい頃は挨拶もきちんとでき、妹の面倒もよく見ていたといいます。

以下は本書などからの要約です。

犯人の男は、県立高校を卒業した後、大手スーパーに就職しました。

しかし、なにかトラブルを起こしたわけでもないのに2年半後の2011年秋には、次の職場も決まっていないのに退職願を出しました。

しかし、目的のない人生は何をしても長続きせず、職場は転々としました。

一旗揚げるために、歌舞伎町の風俗店でスカウトを始めるも、警察の取り締まりにあって2017年2月に逮捕(職業安定法違反)。

懲役1年2月、執行猶予3年の有罪判決を受けると、それ以降は働かなくなりました。

「もう働きたくない。楽をして生きたい」

ここから男は、SNSを通じて面識のない人から金を奪い、あとは始末してしまおうと考えるようになったと思われます。

SNSを見ていると、人生に絶望している人が多いことに気づきます。

人生を絶望している人に向けてツイートしてみると、色々リプライがありました。

「一緒に逃げてくれ」という当時21歳の女性に、自分も自殺志願者であるかのように装い連絡を取ります。

そして、新しい部屋に引っ越すために女性から金を借ります。

入居の手続きをしたのは、男の父親でした。

男には前科がついて執行猶予中だったからです。

たぶん、保証人になったのでしょう。

男は女性に酒と睡眠薬飲ませ体を自由にし、挙げ句にロープで首を締めて殺してしまいました。

その後は、切断して処理しましたが、道具は全て揃えており、もともと殺意があり計画的だったことがわかります。

2人目の女性は、15歳の高校生でした。

最初の事件と同じ手口で犠牲者が出てしまいました。

数日後、手をかけた女性の彼氏という男性から彼女のことを尋ねられたので、通報されることを恐れてその男性もあやめてしまいます。

男の犯行はもう、止まりません。

日本では公表されているだけで、年間2万人くらいの自殺者がいます。

さすれば、自殺願望のある女を見つけて、犯して、金を奪い死なせてやる、と考えた男。

ソーシャルネットワークに登録して、自殺に関連する言葉でエゴサーチをかける。

それでいとも簡単に見つかった。

「一緒に死のうね」「殺してあげる」と自宅に誘い出し、睡眠薬を飲ませて酪酊状態に。

あとは、犯して殺して金を奪うパターン。

8月16日~10月23日の間に、同じ手口で6件繰り返しています。

遺体と一緒に暮らすのは、普通の神経なら辛いものがありますが、どんなに狂った非日常も、繰り返していけば日常になってしまうのです。

ユニットバス付きで6畳、ロフトも1畳分しかない狭い空間で、男は9人もの人間を殺害。

ユニットバスで遺体をノコギリなどを使って損壊させると、プラスチック製のクーラーボックスに猫用砂を敷きつめて、バラバラになった遺体を保管。

換気扇を通じて、これまで嗅いだことがないような匂いがしたとの近隣住民の証言もありましたが、本人は事件発覚まで普通に生活を送っていたのです。

殺害及び遺体損壊は、2017年8月9日から発覚前日の10月30日までの間に、発見されたのと同じ室内で行なわれました。

しかし、そんなことが長く続くはずがありません。

9月27日に、6人目の被害者である福島市の女子高生について捜索願が出され、携帯電話の発信記録から事件現場である座間市の基地局と判明。

福島県警から神奈川県警に捜索要請が入り、翌月には埼玉県警からも同様に少女の捜索要請が入りました。

神奈川県警は、2つの不明事件の関与を疑い捜索範囲を拡大。

10月24日に、9人目の被害者の兄が高尾警察署に捜索届を提出。

兄を通して、男のツイッターアカウントが怪しいという情報が入り、警察は情報提供者の女性をオトリにして男を引きずり出すことにしました。

10月30日、男をJR町田駅に呼び出し、情報提供者の女性はドタキャン。

男がアパートにもどってくるところを追い、事件現場のアパートを突き止めて家宅捜索。

9人分の異臭の発生源を確認して逮捕します。

殺人・死体遺棄容疑で逮捕後の男の供述や司法解剖の結果から、男は強盗、強制性交等罪、強盗殺人罪、死体損壊・遺棄罪などでも起訴され、未曾有の猟奇事件として報じられました。

2021年1月5日には、「白石隆浩被告の死刑判決が確定」というニュースが流れました。

男女9人を殺害しておきながら、弁護人が判決を不服として控訴していましたが、白石被告が自ら控訴を取り下げていたものです。

判決は、「被害者はいずれも殺害を承諾していなかった」と指摘しています。


作家の橘玲さんは、「この裁判の特徴は、判決が遺族の応報感情を無視し、加害者の希望を叶えていることです」とツイートしているように、すでに被告自らが死刑を望んで控訴を取り下げたのでした。

間取りが明らかになった事件の数々

座間事件後4年たち、SNS上に生きづらさを投稿していた若い女性たちが被害に遭ったことから、こうした若者を支援しようと東京のNPO法人が新たな取り組みを始めたことほ報じています。


自死の是非は私にはわかりませんが、面識もないネット上の「アカウント」に安易に心を許すというのはやめたほうがいいと思いますね。

本書を目次からご紹介します。

【怪談事故物件】
凶悪事件の間取り

世田谷一家殺害事件
座間9遺体事件
八王子入スーパー強盜殺人事件
東電OL殺人事件
柴又女子大生放火殺人事件
江東区亀戸漫画家女性殺人事件
東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件
坂本一家殺害事件
北九州監禁殺人事件
リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件
三鷹ストーカー殺人事件
光市母子殺害事件
富岡八幡宮殺人事件
名古屋妊婦切り裂き殺人事件
神戸連続児童殺傷事件
江東マンション神隠し殺人事件
尼崎事件
藤沢悪魔祓いバラバラ殺人事件
新宿・渋谷エリートバラバラ殺人事件
女子高生コンクリート詰め殺人事件
ジョンベネ殺人事件
連続殺人ピエロ事件

今回の事件以外にも、マスコミでは話題になったものばかりです。

まだ、犯人が捕まらない「未解決事件」もあります。

事件現場の部屋と言っても、事件当時の画像や絵ではなく、あくまでも部屋の図が描かれているだけなので、ショッキングなものは苦手な方でもご安心を。

現場の部屋がどうというより、事件を振り返るという意味で、ご覧になってはいかがでしょうか。

以上、凶悪事件の間取り(事故物件調査委員会著、マイウェイ出版)は、事件現場の間取りを紹介しながら凶悪事件を振り返っています。でした。

凶悪事件の間取り (myway mook) - 事故物件調査委員会
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