『十人十色選択的夫婦別姓を求める理由:とあるOLの場合 (選択的夫婦別姓を求める会) Kindle版』は別姓推進の意見をまとめた書籍

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『十人十色選択的夫婦別姓を求める理由:とあるOLの場合 (選択的夫婦別姓を求める会) Kindle版』は別姓推進の意見をまとめた書籍

『十人十色選択的夫婦別姓を求める理由:とあるOLの場合 (選択的夫婦別姓を求める会) Kindle版』は別姓推進の意見をまとめた書籍です。同案は「選択的」の内容に疑問があり、啓蒙がやや強引な気もしますから、国民が慎重になり機運が後退した面も否めません。

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夫婦別姓の機運が高まっていることになっているが……

昨日は、内閣府の選択的夫婦別姓に関する調査結果が話題になりました。


内閣府が発表した「家族の法制に関する世論調査」の結果によると、選択的夫婦別姓制度について導入を求める回答は28.9%。

夫婦同姓の制度を維持した上で、「旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」が42.2%になったとの報告です。

前回2017年調査から設問を大きく変更した結果、選択的夫婦別姓の割合は42.5%から大幅に減ったそうです。

ところが、回答者の半数近くを60代以上が占めたことで、野田聖子男女共同参画担当相は、これから結婚する若い層が中心でないことから「現実と懸け離れている」と批判したといいます。

内閣に入っている大臣が批判するのは異例のことだとマスコミは報じていますが、そもそも異例というより閣内にいてそれはおかしいでしょう。

他人事ですね。

大臣なのですから、批判する側ではなく、責任を感じる立場ではないでしょうか。

自分はそういう考えでない、というアリバイ作りをシているように見えます。

たしかに、年齢分布が、統計学的にもより日本人全体に近いほうがいいに決まっていますが、だからといって、60代以上だと「現実と懸け離れている」っていい方はないでしょう。

既婚者の意見は無意味なんですか。

逆に、20代に偏っていれば気が済むのですか。

そういう身勝手なところが、国民に怪しまれ、いつまでたっても制度を変える国民全体の機運が高まらない原因ではないでしょうか。


Web掲示板のコメントを一部引用します。

6ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:10:38.98ID:b4GpLXe20
半数近くが60代以上ってそんなに人口分布からかけ離れてるかな

8ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:11:58.14ID:eIPBQGrt0>>34
結婚してこれまで生活してきた人の意見はいらないってか

10ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:12:34.22ID:hyID/mKl0
若い人ってそんなリベラルなのか

17ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:13:39.57ID:XfFiic4/0
老いてから結婚したっていいじゃない

21ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:16:25.82ID:UkMcKAme0
第3の姓でもいいかも。

22ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:16:41.80ID:TaokoGsx0
うちの若いの(20代)が結婚したけど、嫁さん方の姓に変わってたな
結局のところ本人同士の話し合いなんだよ

25ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:17:55.07ID:7N3hsgL00
いやそれこそ偏らせろといってるようなものだろw

26ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:18:17.67ID:0JZeNk7o0
馬鹿じゃね 若い世代も興味ねーよ

35ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:21:37.34ID:bp3ak2kE0>>43
戸籍制度を変えたら、人件費やシステムに余分に何兆円かかるのか。
なりすましなどの犯罪の危険性はどうか。
そういうのをきちんと提示してから、調査してほしいんだけどな。

45ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:24:30.57ID:bp3ak2kE0
籍を入れない事実婚じゃ嫌。
男女どちらかの姓を選ぶのも嫌。
そういう人たちって、子供ができたら今度は子供の姓で揉めるんでない?
子供が気の毒。

79ニューノーマルの名無しさん2022/03/25(金) 21:33:13.39ID:PqxoF7Qv0
ついでに義理親族も廃止にして欲しい

かなり象徴的な批判コメントですね。

もうひとつ付け加えると、「選択制なんだから、嫌な人は同姓のままでいいのだし反対する必要ないじゃないか」という意見もよくあるのですが、「『同姓の人たちは道徳的に遅い』と見られ、夫婦同姓の人が世のトレンドから追いやられる形になってはいけない」という反論もあります。

……とまあ、ここまで書くと、私はいかにも守旧な「保守」に思われがちですが、全く逆です。

私は、祭祀承継や親類との人間関係の苦労から、家制度を心の底から憎んでいます

私の立場を明らかにしておきます。

  1. 2019年に姓の「読み」を変えたので、姓を変える手続きや世間の反応を実際に経験しています。
  2. 事実婚の時代がありました。
  3. 家制度否定派で、本来なら旧制度を変えることには積極的な立場です。

何より氏の変更を経験している家制度否定派ですから、本当なら現行制度を否定する立場から夫婦別姓には賛成といいたいところなのです。

が、残念ながらそのような気持ちの盛り上がりはありません。

というより、今は内閣府の調査結果と同じで、選択的夫婦別姓とやらには、賛成できなくなりました。

家制度否定派なのに私が賛成できなくなった理由


理由ですか。

選択的夫婦別姓とやらが、こんにちの家族制度に則って家制度を否定するものになっていないインチキだからです。

選択的夫婦別姓は、むしろ、現行よりも後退している疑いがあると私は思っています。

考えても見てください。

もともと、現在の家族制度は、旧来の家制度を完全に否定して出発したものではないですね。

でも、選択的夫婦別姓と称する今回の案は、そういう高尚な立場から現行制度を否定しているわけではありません。

たとえば、「鈴木」と「佐藤」が結婚したら、どちらかを名乗るのはおかしい、どっちもそのまま名乗らせろということですよね。

結婚するということは、家族制度的には新しい戸籍を作ることなのに、自分の姓を守りたいという発想自体、古い家制度そのものではないでしょうか。

ところが、この言い分にきちんと反論している推進派を、私は見たことがありません。

私の代で、ご先祖の姓を終わらせたくない、という意見もあります。

しかし、そんなもの、子供ができなかったり、手塩にかけて育てた子供が違う姓を名乗ったりしたら、どっちみちそれっきりなんですよ(笑)

いずれにしても、選択的夫婦別姓を希望する人たちは、さも現行制度より新しいものを打ち出しているふうでいて、実は現行制度より旧弊だった、という話です。

そこがインチキなのです。

繰り返しになりますが、現行は「鈴木」と「佐藤」が結婚すると、「鈴木」か「佐藤」を名乗るわけです。

それは、家制度の「ナニナニ家」を片一方は残すという旧弊な考え方を温存することになります。

だた、結婚によって新しい戸籍を作るという意味では、会社でいうと、合併して残存会社の名前を残した新しい会社という解釈もできます。

一方、選択的夫婦別姓なるものは、どっちも名乗れるということですが、これはすなわち、家制度の「ナニナニ家」をそのまま残すという、むしろ現行制度よりも後退した、家制度の亡霊的考え方を温存する愚策になりませんか。

次に、今回の野田聖子大臣の身勝手なコメントにもあるように、無理筋や詐術まで使った強引な運動であることがフェアではないと思えてなりません。

昨今の選択的夫婦別姓関連報道を見ると、丸川珠代(当時)大臣が別姓なのは自己矛盾だとか、落選した辻元清美さんが議員時代、「夫婦別姓は国際基準だ」とツイートしたとか、反対者は「他人の幸せに反対する」とレッテルを貼るとか、世論を力でねじ伏せんばかりの勢いじゃないですか。

いいかげんにしろよ、インチキのくせに、と思いました。

たとえば、丸川珠代(当時)大臣が旧姓を使うのは矛盾していると叩かれました。

が、丸川珠代(当時)大臣ら反対派は、旧姓まかりならんということではなくて、通称として旧姓を使いやすくすることを求めているとのことですし、国会議員は通称可なので、「丸川」姓を使うことは矛盾はしていません。

丸川案に賛成か反対かは別ですよ。

とにかく矛盾はしていないのです。

にもかかわらず、矛盾しているように言い募る。

こういうのを印象操作というんですよね。

フェアじゃないですよ。きたない。インチキです。

また、立憲民主党副代表だった当時の辻元清美さんが、昨年3月5日に、丸川珠代男女共同参画担当相(当時)が選択的夫婦別姓制度導入に反対する文書に名を連ねていたことについて、「国際基準である選択的夫婦別姓の実現が本来のお仕事では?」と批判ツイートしたことが話題になりました。

これ、虚偽ですからね。

まず、戸籍制度自体、日本と韓国と台湾しかない独特の精度です。

それがない他の国々と単純に比較ができるのか、という問題があります。

もちろん、「国際基準」なんていう決まりはありません。

オセアニア(ニュージーランド、オーストラリア)など、たしかに姓は自由な国はいくつもありますが、多くの別姓国家は結合姓という事実上新しい姓をつけるので、これまた日本とは前提が違うのです。

また、韓国のように「嫁はその家の一員として認めない」という意味での「別姓」もあります。

韓国のような別姓が良いんですか。

私はよいと思いません。

そもそも、日本だって昔は別姓だったんですよ。

でも、そういうことは一切説明されていないんですね。

そういうところが、アンフェアだと申し上げているのです。

家族制度下の「選択的別姓」とは本来こういうもの

私の考える「選択制」とは、「鈴木」と「佐藤」が結婚しても「高橋」を名乗れることです。

だって、結婚すれば親子でも別戸籍になるのが家族制度ですから、新しい戸籍を新しい姓で作って何が悪いのでしょうか。

たとえば、私の曽祖父は、曾祖母の「家」に婿養子に入りました。

高祖父も、その父も私の直系の「家」の婿養子になりました。

つまり、私の先祖は3代続けて男性は別の「家」の者でした。

私は別に「家」を守りたいなんてサラサラ思っていませんが、ただ曽祖父については個人的に尊敬しています。

できるなら養子になって、その人の姓は継ぎたいと思っています。

しかし、私がいくら曽祖父や高祖父を尊敬しても、亡くなった人の養子にはなれません。

さすれば、婚姻して新しく作った戸籍には、曽祖父や高祖父など、自分の先祖の姓なら名のれるようにしてほしいのです。

そういう選択肢も含めた「選択的夫婦別姓」なら、諸手を挙げて賛成しますよ。

どうでしょうね、この考えは。

でも、現在の「選択制」とやらは、そういう議論は全くありません。

現在の賛成・反対の議論は、しょせん、家制度の残り滓にこだわる亡霊同士の争いに私は見えます。

しかも、反対派のほうが解釈の仕方次第では「よりまし」に見えるという。

そこが、すごく残念ですね。

いずれにしても、本当に国民の合意があれば、もっと自然に機運は高まるのではないでしょうか。

機運が高まるほど、きちんと議論していないような気もします。

メリット・デメリット等、論点が整理されていない国民のほうが、多いと思うからです。

ですから、白でも黒と言いつのる、力でねじ伏せるようなやり方や、辻元清美さんのような虚偽喧伝ではなく、正々堂々とやってもらいたいんです。

『十人十色 選択的夫婦別姓を求める理由: とあるOLの場合』 (選択的夫婦別姓を求める会) は、これまでの推進派の主張をまとめたものです。

ただし、私が書いたような疑念や憤りを、収めるような内容には残念ながらなっていません。

推進派はもう一度、出直したらいかがですか。

以上、『十人十色選択的夫婦別姓を求める理由:とあるOLの場合 (選択的夫婦別姓を求める会) Kindle版』は別姓推進の意見をまとめた書籍、でした。

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