川崎大師・大師公園・瀋秀園(神奈川県川崎市川崎区)に行ってきました。お花見で賑わっていましたが、満開直前といった状況です

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川崎大師・大師公園・瀋秀園(神奈川県川崎市川崎区)に行ってきました。お花見で賑わっていましたが、満開直前といった状況です

春の訪れとともに、待ち遠しくなるのが桜の開花。今回は、神奈川県川崎市川崎区にある「川崎大師(平間寺)」とその隣接する「大師公園」、そして公園内にある中国式庭園「瀋秀園(しんしゅうえん)」の桜の開花状況と見どころをレポートします。訪れた日の桜は七分咲き。まさに満開に向けてまっしぐらといった状況で、多くの花見客で賑わっていました。

厄除けの総本山「川崎大師(平間寺)」とは

川崎大師(平間寺)

川崎大師は、正式名称を「金剛山 金乗院 平間寺(こんごうざん こんじょういん へいけんじ)」といい、真言宗智山派の大本山に位置づけられる由緒ある寺院です。関東三大本山のひとつにも数えられ、その格式の高さがうかがえます。

創建は1128年(大治3年)。約900年もの歴史を誇り、「厄除けのお大師さま」として全国的に有名です。毎年の初詣の参拝者数は常に全国トップクラスを誇り、多くの人々が一年の無事と平穏を祈願します。

ご本尊は弘法大師空海。寺院では毎日護摩祈祷が行われており、力強い炎と僧侶の読経が響く中での祈祷は、訪れる人々に深い印象を与えます。

密教が説く「厄除け」のユニークな考え方

川崎大師が「厄除け」で知られる背景には、真言宗(密教)の独自の教えがあります。一般的な仏教、とりわけ釈迦の教えに基づく仏教では、世俗的な欲求や「ご利益」を求める姿勢は、むしろ煩悩として否定される傾向があります。

しかし密教では、「煩悩をなくす」のではなく、「煩悩があるその姿のままで、悟りへと変えていく(煩悩即菩提)」と説きます。つまり、現実に起こる苦しみや厄難、そして私たちが抱く現世的な願い(商売繁盛、健康祈願、厄除けなど)を否定せず、それらを前向きに解決していくことこそが修行であり、生きる力に変わっていくという考え方です。

そのため、川崎大師では「厄を払う」という消極的な意味合いだけでなく、自らの力で厄を乗り越え、より良い方向へと変えていく「力」をいただく場として、多くの人々に親しまれています。

この日も、春の陽気に誘われて花見を兼ねた参拝客で、山門前の仲見世通りは終日賑わいを見せていました。久寿餅やおせんべいのいい香りが漂い、境内はまさに春爛漫の様相です。

第55代横綱・北の湖敏満の銅像

北の湖

境内を散策していると、ひときわ目を引く大きな銅像があります。これは、2017年に建立された第55代横綱・北の湖敏満の銅像です。北の湖は川崎大師を菩提寺としており、三回忌を記念して建てられました。

製作したのは彫刻家の山本真輔氏。台座を含めると高さ約3メートルにもなるこの銅像は、紋付き袴姿で理事長時代の凛とした姿を表現しています。力士としての力強さだけでなく、日本相撲協会の理事長としての貫禄が感じられる作品です。

ふと思い出されるのは、北の湖をはじめ、千代の富士、輪島、そして初代貴乃花といった昭和から平成にかけて活躍した名横綱たちも、今はもうこの世にいないという事実。彼らの全盛期を知る世代としては、感慨深いものがあります。銅像の前で手を合わせ、しばし相撲黄金時代の記憶に浸りました。

花見客で賑わう「大師公園」

大師公園

川崎大師のすぐ隣には、「大師公園」があります。約8万8千平方メートルという広大な敷地を持つ総合公園で、地域の憩いの場として親しまれています。

公園内には、全長17メートルにも及ぶローラーすべり台をはじめとする大型遊具、広々とした芝生広場、夏場にはプールや水遊び場もオープンするため、ファミリー層に特に人気のスポットです。

訪れたこの日は、絶好の花見日和ということもあり、園内のあちらこちらでレジャーシートが広げられ、笑い声が絶えませんでした。園内に点在する桜の木々は七分咲きといったところで、青空に薄紅色の花びらが映えていました。満開になれば、さらに見応えのある景色になることでしょう。今月中には満開を迎えると予想され、これからの時期がまさに見頃と言えます。

大師公園の魅力は、桜だけではありません。春には新緑、夏は緑陰とプール、秋にはイチョウや紅葉と、四季折々の表情を楽しむことができます。川崎大師への参拝とあわせて、ゆったりとした時間を過ごすには最適の場所です。

中国・瀋陽市との友好の象徴「瀋秀園」

瀋秀園

大師公園の一角には、もうひとつの隠れた名所があります。それが中国式庭園「瀋秀園(しんしゅうえん)」です。

瀋秀園は、川崎市と友好都市提携を結んでいる中国東北部の主要都市・瀋陽市(しんようし)の協力により、1987年に開園しました。当時、瀋陽市からは瑠璃瓦や木組み、獅子像などの資材が寄贈され、さらに技術指導も行われ、本格的な中国庭園がこの地に再現されました。

敷地面積は4300平方メートル。入園は無料で、誰でも気軽に異国情緒あふれる空間を訪れることができます。今年は川崎市と瀋陽市の友好都市提携45周年という記念すべき年でもあります。

国内最大級の中国自然山水庭園

瀋秀園2

瀋秀園は、我が国にある中国自然山水庭園としては最大級の規模を誇ります。まず目を引くのは、白壁を基調とした門「垂花門(すいかもん)」。門の中央には、下端を花のように装飾した「吊り束」と呼ばれる彫刻が施されており、その名の通り、まるで花が垂れ下がっているかのような優美な意匠です。

門をくぐると、そこはまるで中国の街角に迷い込んだかのような景色が広がります。中国から取り寄せた瓦や木材、石を使用したあずまやや回廊が点在し、色とりどりの装飾が目を楽しませてくれます。池には錦鯉が優雅に泳ぎ、静かな水のせせらぎが心を落ち着かせてくれます。

意外な楽しみ方:コスプレ撮影の聖地

近年、瀋秀園はもうひとつの顔でも知られるようになりました。それが、コスプレーヤーたちの撮影スポットとしての人気です。中国風の建築物や回廊、石橋、水辺の景観が、アニメやゲームの世界観と見事に調和することから、愛好家の間でひそかな聖地となっています。

ただし、コスプレ撮影を行う際には事前に川崎市の許可が必要です。ルールを守り、ほかの来園者の迷惑にならないよう配慮しながら楽しむことが大切です。普段は静かな庭園ですが、時折、華やかな衣装をまとった方々に出会うと、まるで時代や国を超えたような非日常を感じられます。

まとめ:春の一日、川崎大師エリアで心満たされる花見を

仲見世通り

川崎大師エリアは、歴史ある寺院、広々とした公園、そして異国情緒あふれる庭園という、まったく異なる魅力が凝縮された場所です。今回訪れた際には、桜は七分咲きながらも、すでに十分に見応えがあり、多くの花見客で賑わっていました。

満開の時期には、大師公園の桜並木がさらに華やかさを増し、瀋秀園の中国風建築と桜のコントラストも一層美しくなることでしょう。川崎大師での厄除け祈願、大師公園での花見、瀋秀園での散策と、一日がかりで楽しめるエリアです。

アクセスも良好で、京急川崎駅から大師線に乗り換え、「川崎大師駅」で下車すればすぐ。バスを利用するのも便利です。

これからの季節、ぜひ足を運んでみてください。春の訪れを五感で感じられる、心に残るお花見になること間違いなしです。

祈りとご利益 川崎大師公式ガイドブック - 大本山川崎大師平間寺 発行
祈りとご利益 川崎大師公式ガイドブック – 大本山川崎大師平間寺 発行

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