心配事の9割は起こらない(枡野俊明著、三笠書房)は、曹洞宗住職で大学教授、庭園デザイナーである著者の「人生のコツ」を解説

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心配事の9割は起こらない(枡野俊明著、三笠書房)は、曹洞宗住職で大学教授、庭園デザイナーである著者の「人生のコツ」を解説

心配事の9割は起こらない(枡野俊明著、三笠書房)は、曹洞宗住職で大学教授、庭園デザイナーである著者の「人生のコツ」を解説しています。ーーー減らす、手放す、忘れる「禅の教え」というサブタイトルが付いています。

『心配事の9割は起こらないーーー減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』は、枡野俊明さんが三笠書房から上梓した書籍です。

この記事は、Kindle版をもとにご紹介しています。

「禅の教え」というサブタイトルにあるように、枡野俊明さんは曹洞宗の僧侶です。

曹洞宗は禅宗ですからね。

曹洞宗といえば、ブッダが教える愉快な生き方(藤田一照著、NHK出版)を思い出します。

人生を豊かにしてくれる「仏教の学び方」について解説していますが、曹洞宗の教えに基づいていました。

本書については、Amazon販売ページには、こう記載されています。

禅僧にして、大学教授、庭園デザイナーとしても活躍する
著者がやさしく語りかける「人生のコツ」。
◎悩むより動く――そのほうが物事は絶対うまくいく
◎人と比べない――“妄想”の9割はこれで消える
◎前向きに受け取る――幸せかどうかは、あなたが決める
◎「お先にどうぞ」――求めない、あせらない、こだわらない
◎「朝」を大切にする――心に余裕をつくる最善の方法
◎余計なことを調べない――情報の“暴飲暴食”はやめる
◎「競争」から離れてみる――禅的「不安の遠ざけ方」
余計な不安や悩みを抱えないように、
他人の価値観に振り回されないように、
無駄なものをそぎ落とし、限りなくシンプルに生きる。
――そんな生き方を指南してくれる、48の禅の教えを紹介。

まあね、最初に突っ込んでおくと、心配事の9割といっても重大なものから些細なことまでありますから、そもそも数値化することにはあまり意味もないように思います。

つまり、「今日の晩御飯のおかずには、嫌いなピーマンが入ってないだろうか」という心配と、重篤な病気を疑う精密検査の結果に対する心配って、同列に並べられないでしょ。

9割が、前者のような心配事でも、残りの1割が後者のような心配なら、そりゃ心配するのが普通でしょ、という話です。

でもまあ、些細な9割が減るだけでも、意味がない訳では無いですけどね。

もとより、仏教というのは、一切皆苦で、諸行無常・諸法無我ですから、どんな苦しいことも、人生とはそういうものだと受け止める人生観なのですから。

本書は2023年5月22日現在、kindleunlimitedの読み放題リストに含まれています。

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自分軸で生きられるかどうか

まあ本書で言う「心配」というのは、つまらない見栄やこだわりのことです。

ですから、人生を左右するような心配はもともと含まれていません。

ですから、9割は起こらないとありますが、別に10割起こったって、それがどうしたという内容です。

もっとも、それだけの心構えができていればの話ですが。

仏教は、一切皆苦が基本的な教えとしてありますから、それさえ忘れなければ、あらゆることを「そういうものだ」と受け止めればいい話なんでね。

たとえば、「悩むより動く――そのほうが物事は絶対うまくいく」「人と比べない――“妄想”の9割はこれで消える」「前向きに受け取る――幸せかどうかは、あなたが決める」「お先にどうぞ」――求めない、あせらない、こだわらない」「朝」を大切にする――心に余裕をつくる最善の方法」「余計なことを調べない――情報の“暴飲暴食”はやめる」「競争」から離れてみる――禅的「不安の遠ざけ方」といった教えが含まれています。

別に遠ざけなくてもね、「ああそう、そういうものなんだ」という気持ちを貫ければ無問題なのです。

「悩むより動く――そのほうが物事は絶対うまくいく」とありますが、たしかに悩んでいても何も変わらりませんから、動くべきです。

でも、動いて失敗することもあります。

それでもね、まあ成功することもあれば失敗することもある、と思えば、受け止められます。

動かなければ何も答えは出なかった。

動いたから答えが出た。成功不成功は結果だから、どちらに出ても仕方ない。

そう思えるかどうかです。

「前向きに受け取る――幸せかどうかは、あなたが決める」についでてすが、ポジティブシンキングは、私はあまりよしとしていないのですが、後半はうなずけます。

要するに、結論は自分軸で生きるということですよ。

自分軸で生きないから、「競争」したり、見栄をはったり、悩んだりするのではないでしょうか。

内容的には、『「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本』(根本裕幸著、学研プラス)にも通じるところがありますね。

執着を手放すカウンセリングの書籍なんですが、仏教では執着は煩悩とされています。

曹洞宗について

禅宗は、中国禅宗の教えを元として悟りを開くために座禅の修行を重要視している仏教宗派。

現在の日本の仏教宗派では、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗の3つが該当します。

以下に、曹洞宗の特徴や歴史、教義についてまとめます。

歴史と起源:
曹洞宗は中国の禅宗(宗派)である曹洞宗から日本に伝えられたものです。禅宗は中国の臨済宗と曹洞宗の2つの大きな流れに分かれています。曹洞宗は、中国の禅宗の開祖である曹洞宗宗祖の道元禅師(1200年頃)によって創始されました。道元禅師は、中国から日本に帰国後、曹洞山に座して修行を行い、曹洞宗を開いたとされています。

教義と実践:
曹洞宗の教義は、禅宗の中でも実践的な要素が強調されています。以下に主な教義や実践方法を紹介します。

禅の実践: 曹洞宗では、坐禅(ざぜん)と呼ばれる座禅の修行が重視されます。坐禅は静かに座って深い黙想に入ることで、直接的な体験を通じて真理を悟ろうとする修行方法です。

真如三昧(しんにょさんまい): 曹洞宗では、真如(しんにょ)と呼ばれる仏性や本来の自然な状態を実現するための修行方法として真如三昧が重要視されます。真如三昧とは、坐禅を通じて自己の本来のあり方に気づく状態を指します。

教化活動: 曹洞宗では、教化活動も重要な要素とされています。坐禅や禅の実践を通じて自己を研鑽し、社会に貢献することが求められます。

宗務組織と寺院:
曹洞宗には、宗務本山である總持寺(そうじじ)を中心とした組織が存在します。總持寺は曹洞宗の総本山であり、宗派内の教えや宗務に関する重要な役割を担っています。

修行方法:
曹洞宗の修行方法は座禅が中心です。座禅では、坐禅(ざぜん)と呼ばれる特定の姿勢で静かに座り、呼吸や心の動きに集中します。座禅の実践は、禅宗の主要な修行方法であり、身体と心の統一、自己の本質を見つめることを目指します。座禅の他にも、行禅(ぎょうぜん)と呼ばれる歩行瞑想や禅問答(ぜんもんどう)なども行われます。

禅問答ですよ。

あれは、かちっとした模範解答があるわけではないんです。

それがまた難解なところですね。

以上、心配事の9割は起こらない(枡野俊明著、三笠書房)は、曹洞宗住職で大学教授、庭園デザイナーである著者の「人生のコツ」を解説、でした。

心配事の9割は起こらない―――減らす、手放す、忘れる「禅の教え」 三笠書房 電子書籍 - 枡野 俊明
心配事の9割は起こらない―――減らす、手放す、忘れる「禅の教え」 三笠書房 電子書籍 – 枡野 俊明

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