[図解]合格判定0%から1年で東大医学部に合格した人の秘密の勉強法(岩波邦明著)は、効率よく戦略的な学習方法をまとめた書籍です。受験勉強だけでなく、資格試験、昇進試験、老化防止、その他、仕事や趣味における集中力維持のためにも役立つノウハウ本です。
私は、このブログで「運」の本をよくご紹介しますが、それだけでなく、「速読」とか「記憶術」の本も関心があるのです。
歳を取って時間が惜しくなってきたので、より早く、より確実に、いろいろなことを頭にインプットできないものか、という思いです。
さて、本書のタイトルは、「東大医学部に合格」となっていますが、内容は別に進学目的に限りません。
1.資格試験
2.昇進試験
3.老化防止
としての記憶力維持など幅広くつかえる方法です。
要するに、効率よく確実に学習する方法、ということです。
では、なぜそのようなタイトルになっているかというと、著者の岩波邦明さんが、ビリギャルではありませんが、高3の春に受けた模試の合格判定がE(合格可能性0~20%)で、残り時間は9カ月だったので、「今の自分のままではだめだ」と考え、新たに編み出した勉強方法ということです。
著者はもともと「継続して努力する」ことが苦手でしたが、楽しく長時間勉強できる「岩波メソッド」を開発し、それを実践する9か月間の勉強で、本当に東大模試3つですべてA判定(合格可能性80%以上)になるまで成績を上げ(センター試験で900点満点中881点)、東大医学部(理科III類)に現役合格したそうです。
しかし、彼の医師としてのキャリアは、Wikiを調べても出てきません。
「東京大学医学部在学中にルイ・イーグル株式会社を立ち上げ、『名探偵コナンゼミ ナゾトキ』『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』などのiOS/Android/Nintendo Switch向けナゾトキゲームのナゾ開発、『岩波メソッド ゴースト暗算』という新しい暗算法シリーズの開発・出版などを手掛けて話題を集める。」(Wikiより)
医師なら日本に大勢いるけれど、自分の勉強法はオンリーワンだから、そちらの普及・啓蒙の方に力点をおいた活動をされているということでしょうか。
ということで、その「岩波メソッド」を具体的に見ていきます。
ライバルは「昨日の自分」
本書に書かれている、具体的な「効率的勉強」の一部についてご紹介します。
「ネタバレ」というほどではない程度に一部だけ。
たとえば、ライバルを他者ではなく自分にする。
ひとさまと競争していると、負けたときが辛いし、敵失で勝ってもそれが自分にとっての進歩とは言えません。
そこで、相対的な戦いではなく、自分自身と戦う絶対的な戦いを勧めています。
たとえば、昨日は単語を5つ覚えた。今日は6個覚えれば、昨日の自分より1個進歩した。
つまり、昨日の自分に勝った、ということになります。
継続的に進めるには、細かい報酬を自分に与える、という方法もあります。
勉強の合間に、15分ごとに好きなおやつを食べる。
これ、「勉強」ではなく「作業」と置き換えれば応用範囲が広がります。
「人間は、小さくてもいいから短時間ごとに報酬効果を得られると、ヤル気が続きやすくなる」生き物だから、と本書には書かれています。
15分ですから、きのこの山、たけのこの里、アポロチョコなどを1粒ずつ、というのがちょうどいい量かもしれません。
15分で中断するのは、ノッてるときはもったいない、と思うかも知れませんが、逆に気持ちが乗らないときは、この15分というのが適切な数字になるかも知れません。
「自分ルール」を作る、というのもあります。
「1時間は椅子から立たない」とか、「これから3日間は、漫画やゲームを2時間以内にする」とか、「英単語を10個覚えるまではご飯を食べない」といったことです。
あまりハードルが高いものではなく、ちょっと頑張れば達成できるものを設定するのがコツです。
もちろん、いつなんどきでも達成できるので、途中からその「ルール」を少し厳しいものにしても構いません。
このような、誰かから指導されるのではなく、誰かと競うのでもなく、あくまでも自分自身のこととしてできるノウハウばかりがまとめられています。
戦略的かつ効率的であること
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— 岩波邦明 医師・AI研究者 新刊「AI脳が身につく最強の図形ドリル」発売中! (@kuniaki_iwanami) March 5, 2022
本書の最大のポイントは、「正しい勉強法を実践すれば、短期間で劇的に成績が伸びる」ということです。
ただ闇雲に勉強するのではなく、戦略的に学習計画を立て、効率的なインプットとアウトプットを繰り返すことで、最難関の試験にも短期間で合格できるという考え方が提示されています。
ということは、繰り返しになりますが、勉強だけでなく実務についてもいえることではないでしょうか。
戦略と効率を考えず、闇雲な努力をしても、思ったほどの実りはない。
それは裏を返せば、「自分は努力しても駄目だ」と決めつける前に、「やり方」の部分を見直してみてはどうか、という提案になっているのだと思います。
私は、色々考えるのが面倒になって、「なんとかなる」と行動したがるので、心に留めておきたいことです。
みなさんは、勉強のため、作業効率の向上、老化防止などのために、なにか工夫はされていますか。
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