れいわ新選組と日本維新の会が組めばいいという意見をFacebookのあるグループで拝見しましたが、両党には乖離があると思います

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れいわ新選組と日本維新の会が組めばいいという意見をFacebookのあるグループで拝見しましたが、両党には乖離があると思います

れいわ新選組と日本維新の会が組めばいいという意見をFacebookのあるグループで拝見しましたが、両党には乖離があると思います。「大きな政府」か「小さな政府」か両党の考えは違います。とくにこのコロナ禍では政府が「小さい」がゆえの問題点も露呈しています。

れいわ新選組は国民か維新とやればどうですか?という珍案

もとの記事は、時事ドットコム。

『野党共闘へ「一歩前進」 れいわ・山本氏』というタイトルです。

前後してしまいますが、昨日の記事で、立憲民主党の枝野幸男代表は、内閣不信任決議案の趣旨説明で述べた「政権構想」で「消費税率5%への時限的引き下げ」を訴えたものの、ネットでは財源に疑問を持たれていましたが、案の定「実現不可能な可能性が高い」という無責任な話が出たと書きました。

立憲民主党の枝野幸男代表は、演説で「消費税率5%への時限的引き下げ」を訴えたものの、やっぱり公約ではないそうです(怒)
立憲民主党の枝野幸男代表は、「消費税率5%への時限的引き下げ」を訴えたものの、ネットでは財源に疑問を持たれています。内閣不信任決議案の趣旨説明で述べた「政権構想」でしたが、前回の民主党政権を考えると、むべなるかなの疑問と言えるでしょう。

時事ドットコムの記事は、それよりも前の段階、つまり、枝野幸男代表が恥知らずな大風呂敷を広げた段階での山本太郎代表の話です。

「一歩前進」と評価して、選挙協力に向けた立憲との協議について「お声掛けがあればテーブルには着きたい」と語ったという話です。

それを裏切ったのが、立憲民主党という話です。

それはともかくとして、このニュースに対して、フェイスブックのあるグループでは、こんなコメントがありました。

立憲、社民、共産との協力はやめて欲しい。
国民か維新とやればどうですか?
国債を発行して財源を賄うというれいわの
政策は野党よりむしろ自民党の政策に近いし
そっちの方でお願いしたいです。

れいわと維新を一緒になれというのは、まあ「言論の自由」ですね(笑)

日本維新の会は、ベーシックインカムを標榜していますが、山本太郎さんは、竹中流ベーシックインカム、すなわちBIは「はっきり言ってクズです」と明言しています。

ひろゆきさんがメディアのインタビューで、「ベーシックインカムで若者を救え」と語りますが、本当に救えるのかと懐疑の声
ひろゆきさんがメディアのインタビューで、「ベーシックインカムで若者を救え」と語りますが、本当に救えるのかと懐疑の声が上がっています。僅かな給付と引き換えに、社会保障や医療費負担を打ち切ってしまえば「若者」すらも救うことはできません。

今の国会で、むしろ一番離れている同士でしょう。れいわと維新は。

どう離れているかといえば、れいわは「大きな政府」で財政出動を言ってきました。

日本維新の会は、その逆です。

ぜったいに折り合えない、日本の政党ではもっとも離れた関係です。

日本維新の会は「小さな政府」を目指していますが、MMT(現代貨幣論)の立場からは、そういう「節約」の仕方は標榜しません。

このブログでは、三橋貴明さんが、「小さな政府」に問題があると指摘していることをご紹介しました。

緊縮財政の中途半端な財出と中途半端な自粛を繰り返し、コロナ禍がいつまで経っても終わらない今日このごろを三橋貴明さんが批判
緊縮財政の中途半端な財出と中途半端な自粛を繰り返し、コロナ禍がいつまで経っても終わらない今日このごろを三橋貴明さんが批判。もちろん、MMT(現代貨幣理論)の立場からですが、国民がルサンチマン丸出しで公務員を叩き続けたことを重く見ています。

時短協力金まで支給が遅れがちな現状について、「自治体のマンパワーが足りない。「小さな政府」は、国民を救うための「手続き」をするマンパワーすらが不足する」と、これまた持論である「小さな政府」批判を行っています。

一方、意外かもしれませんが、自由民主党は、勝つためには何でも飲み込める「ヌエ」のような政党ですから、少なくとも地方自治体では日本共産党との相乗りは何度もあります。

たとえば、かつて小沢王国といわれた陸前高田市。

2003年、日本共産党員の有力候補者中里長門さんが立候補すると、小沢王国を壊したい自由民主党は、党員候補者に乗っかって、日本共産党員市長を誕生させました。

れいわは、維新の候補に対して、それを行うことは考えられないでしょう。

もちろん、同じ「野党」として、与党と対決するために「消費税5%」で足並みをそろえることは全く否定していませんけど。

それだけでなく、れいわ新選組は保守である、という見定めも違うと思いました。

右とか左とかではなく、財政出動の旗を掲げているのが、れいわ新選組だと思います。

ですから、私はそのコメントにこう反論しました。

そんなことはありません。
そんなことはありません。
野党支持者には、麻生大臣の寝返りに腹を立て、消費税減税や財政出動を求めている人もいます。
もっとも、立憲民主は消費税減税に対して不誠実ですが。

消費税減税や財政出動は、「右」とか「左」関係ないんだよ、という意味のコメントを書きました。

すると、先方はこう書いてきました。

麻生太郎が寝返りとは何の事でしょうか?

え?え?

要するに、この人はれいわ新選組が旗印としている、財政出動のことを何も知らないんですね。

麻生太郎さんの「寝返り」とは?

もうすでに、このブログでは書いたことがありますし、私ごときがエラソーに書かなくても、この記事をご覧になっている方なら自明のことと思いますが、「麻生太郎が寝返り」というのは、「高橋是清」を投げ捨ててしまったことです。

麻生太郎政権時代にリーマンショックがあり、日本は財政規律を外して積極財政にかじを切りました。


プレジデント・オンラインで、藤井聡さんはこう語っています。

ただ、そんなプライマリーバランス規律ですが、それを少なくともいったん解除することに成功したのが麻生政権。彼はリーマンショック対策で、積極財政を展開するために、プライマリーバランス規律を解除したのです。ここから積極的な財政出動が始まり、続く民主党政権もプライマリーバランスの縛りがなかった。

これは鳩山政権でも引き継がれました。

ところが、菅直人政権で財務省のレクを受けてから「日本はギリシャのようになる」と言い始め、野田佳彦政権では消費税増税を決めました。

一部では、野田内閣を支持する向きもありますが、私には理解できません。

そして、おそらくは、現在の立憲民主党が「消費税減税」「財政出動」に踏み切れないのは、この2人が最高顧問で踏ん張っているからだと思います。

ネットで、しばしば登場するグラフです。

実質賃金の推移

これ、菅内閣で盛り返していますが、別に菅内閣の功績ではありませんよ。

麻生政権において、財政規律を外して財政出動したことが少しずつ結実してきたのです。

ところが、菅内閣を境に、また下り坂になっていきますが、これは緊縮財政をしたからです。

その間、財政出動をさかんに求めていたのが、下野した麻生太郎氏です。

野党時代の麻生太郎さんは、「財政再建は大事ではない」「高橋是清はデフレ不況の脱却に成功したが、1円も増税していないんだよ」「金は刷ればいい。今はデフレなんだから。」と明言しています。

麻生太郎財務大臣の変節が改めて問われています。れいわ新選組若者勝手連が野党時代の麻生太郎氏の財政出動を評価する発言投稿
麻生太郎財務大臣の変節が改めて問われています。れいわ新選組若者勝手連が野党時代の麻生太郎氏の財政出動を評価する発言を振り返っています。今から90年前、時の大蔵大臣だった高橋是清が、財政出動して世界的不況からいち早く脱出したことを語っています。

その後、自民党が政権復帰して、麻生太郎金融・財務大臣になったときは、まだ「平成の高橋是清になる」と言っていたのですが、今や財務省のプライマリーバランス論のメガホン役です。

これを「寝返る」と表現せずに、何と言ったらいいんだ!

みなさんなら、どう表現しますか。

以上、れいわ新選組と日本維新の会が組めばいいという意見をFacebookのあるグループで拝見しましたが、両党には乖離があると思います、でした。

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