近年、AIアシスタントを活用して小説を書く人が急増しています。しかし、「どんなふうに指示を出せばいいの?」「何から始めればいいの?」と戸惑う方も多いはず。この記事では、AIと小説を共創するためのプロンプト設計と進め方について、わかりやすく解説していきます。
AIアシスタントを使って小説を創作することの醍醐味は、一言で言うと「無限の可能性」が広がることです。具体的には、以下の点が挙げられます。
アイデアの爆発力……AIは、あなたの与えたキーワードやテーマから、思いもよらないアイデアを次々と提案してくれます。これにより、執筆の壁にぶつかった時でも、新たな視点や展開を見つけることができ、創作意欲を刺激します。
執筆作業の効率化……プロット作成、キャラクター設定、文章の生成など、多くの作業をAIがサポートしてくれるため、執筆にかかる時間と労力を大幅に削減できます。これにより、より多くの時間をストーリーの構築や推敲に充てることが可能になります。
多様な文体の模倣……AIは、様々な作家の文体を学習しているため、特定の文体を模倣したり、新たな文体を創り出すことも可能です。これにより、自分の表現したい世界観に最適な文体を見つけることができます。
実験的な試みの自由度……AIを使えば、普段は躊躇するような実験的な試みを気軽に試すことができます。例えば、複数のジャンルを融合させたり、奇抜な設定を導入したりすることで、独創的な作品を生み出すことができるかもしれません。
共同創作の楽しさ……AIは、あくまであなたの創作活動をサポートするツールです。AIとの対話を通じて、新たなアイデアが生まれたり、物語が発展していく過程は、共同創作ならではの楽しさをもたらします。
ただし、AIはあくまでツールであり、小説の「魂」を吹き込むのは書き手自身です。
なぜプロンプトが重要なのか?
AIは万能ではありません。あなたがどのような情報を与えるかによって、出力される内容の質が大きく左右されます。
特に小説のようなクリエイティブな作業では、「何を書くか」よりも「どう書くか」*サポートしてもらうために、適切なプロンプトを用意することが重要になります。
プロンプトはAIとの「対話」の起点です。うまく設計することで、思いもよらない素晴らしい発想や、緻密な展開を引き出せるようになります。
小説創作のためのプロンプト作成と進行手順
小説をAIと共作する場合、以下の5ステップで進めるのがおすすめです。
ステップ1:ジャンルとテーマを決める
まずは、ジャンル(例:ファンタジー、恋愛、ミステリー、SF)と、テーマ(例:運命に抗う愛、孤独な探求、滅びゆく世界と再生)を明確にしましょう。
プロンプト例
「ファンタジー小説を書きたいです。テーマは『禁断の魔法と若き王子の葛藤』です。この設定をもとに物語の概要を考えてください。」
この時点ではざっくりで大丈夫ですが、なるべくイメージを具体的にしておくと、後の展開がスムーズになります。
ステップ2:世界観と設定を作り込む
次に、物語の舞台となる世界観(時代背景、社会構造、文化など)と、主要キャラクターの基本設定を作成します。
プロンプト例
「この物語の舞台となる王国について、地理、政治、文化、宗教を簡潔に設定してください。」
「主人公の若き王子の性格、見た目、特技、弱点を設定してください。」
この段階では、「設定資料集」をAIと一緒に作るイメージで進めるとよいでしょう。
ポイントは、一度に詰め込みすぎず、段階的に質問していくことです。
ステップ3:プロット(物語の流れ)を設計する
次は、物語の大まかな流れを組み立てます。
- 起:どのように物語が始まるか
- 承:どんな問題や試練に直面するか
- 転:どんな大きな転換やクライマックスがあるか
- 結:最終的にどう決着するか
プロンプト例
「この王子の物語について、三幕構成(起・承・転・結)でプロットを作成してください。」
さらに深掘りする場合、各章ごとに
- 章タイトル
- 起こる出来事
- キャラクターの感情の動き などをプロンプトで指示すると、かなりしっかりした設計図ができます。
ステップ4:シーン単位で文章を生成する
プロットが固まったら、いよいよ本文の執筆です。
ここでは、一度に小説全体を生成させるのではなく、シーン単位、章単位で細かく指示を出すのがコツです。
プロンプト例
「第1章の冒頭シーン。若き王子が禁じられた古代図書館に忍び込む場面を、小説文体で描写してください。王子の緊張感と図書館の神秘的な雰囲気を強調してください。」
具体的な「シチュエーション」と「感情のニュアンス」まで指定すると、より人間味のある文章が出てきます。
コツ
- 「セリフ多め/地の文多め」
- 「心理描写を豊かに」
- 「テンポを速く/遅く」 といったスタイル指定も有効です。
ステップ5:推敲とリライト
AIが出力した文章は、そのままでも十分役立ちますが、さらに推敲やリライトを重ねることで、作品の完成度を高めることができます。
プロンプト例
「このシーンにもっと緊迫感を持たせるために、リライトしてください。」
「このセリフを、王子らしい高貴な口調に直してください。」
推敲フェーズでは、AIに何度もブラッシュアップの指示を出すことができるため、時間をかけて「自分の理想に近づける」作業が可能です。
まとめ:AIは「共作者」として使う
AIに小説を書かせるときに大事なのは、「全部任せる」のではなく、自分がディレクターになる意識を持つことです。
- コンセプトを明確にする
- 必要な情報だけを小出しに指示する
- 何度もやりとりして作品を磨く
この姿勢で臨めば、AIは単なる道具ではなく、あなたの創作を支える頼もしい共作者となってくれるでしょう。
最初はうまくいかないかもしれませんが、何度も試すうちに、自分に合った「AIとの創作スタイル」が見つかっていくはずです。
ぜひ、AIとの新しい小説作り、楽しんでください!
【マンガで学ぶ】ChatGPTよりズルい「Copilot」ってなに?: 仕事でも大活躍のAIアシスタントを使いこなそう【Dall-E3/BingImageCreator/GPT-4/MicrosoftEdge/WindowsCopilot/ChatGPT/使い方(完全マニュアル/教科書/決定版)/AI画像生成/プロンプト】 AI活用マスタークラス – ゆおかん, AI画像×Dall-E3研究所, ChatGPTリサーチャーあき, Copilot-Discovery Press
コメント