日本は本当に「経済大国」なのか? という記事が話題です。「購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDP」で世界各国比較します

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日本は本当に「経済大国」なのか? という記事が話題です。「購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDP」で世界各国の比較

日本は本当に「経済大国」なのか? という記事が話題です。「購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDP」で世界各国の比較をしています。日本は世界28位でアジアでは4番目。問題は「富の偏在」にあるといいます。それを解決するのはMMTでしょう。

国民1人1人は見かけほど豊かではなかった

もと記事はYahoo!Japan。

中岡望さんの、『日本は本当に「経済大国」なのか?:経済統計と海外経済との比較でみた日本経済の本当の姿』というタイトルの論考です。

が、初出の媒体がないので、Yahoo!Japanで書いたものですと、消えてしまうかもしれないので、概要を書きます。

日本は本当に「経済大国」なのか?:経済統計と海外経済との比較でみた日本経済の本当の姿(中岡望) - エキスパート - Yahoo!ニュース
■GDPは本当の豊かさの尺度ではない人は、自分のことを過大評価する傾向がある。国に対する意識も同様である。日本は本当に豊かな国なのか。日本は世界第3位の「経済大国」という言葉が一般的に使われ、国民もそ

日本は、これまで「豊かな国」とか「経済大国」などといわれてきましたが、コロナ禍もあり、倒産、廃業、雇い止め、自殺、餓死といった、経済的に苦しんでいるニュースが目立ちます。

この問題は、なかなか私の中でも解決しませんでした。

つまり、日本は豊かだ、という実感が無いのに、でも表向きの数字や技術はあり、豊かさを懐疑する客観的な数字が思い当たらなかったのです。

経済的論考の前提になるのはGDPですが、日本はアメリカ、中国に次ぐ規模の「経済大国」ということになっています。

  1. アメリカ……20兆8072億ドル
  2. 中国……14兆8697億ドル
  3. 日本……4兆9105億ドル

しかし、労働人口が多く、国民が一生懸命働けば、それだけ合計額が大きくなる「GDPだけでは、本当の豊かさを計ることはできない」と著者は述べています。

では、著者はどんな数字を根拠としているかと言うと、「購買力平価(PPP: Purchasing Power Parity)」。

通常使われるGDP統計には、国内の物価水準が反映されておらず、同じ1ドルでも、それぞれの国では価値が違います。

中国の物価水準は日本より安いので、中国では多く買える。

そこで、それぞれの国の物価水準を反映したGDPが「購買力平価GDP」というわけです。

その順位は、「中国が24兆1624億ドル、アメリカが20兆8072億ドル、3位がインドで8兆813億ドル、そして日本が5兆2361億ドルである。ちなみにお隣の韓国は14位である(GDPでは10位)」。

これは、中国の物価が低いから「1ドルの実質価値は高い」ことを表していると言います。

しかし、これでもまだ、「正確に国民の豊かさは表現されない」といいます。

つまり、これは国民の総計であり、一人あたりではないからです。

すると1位はルクセンブルクになる。2位がスイスである。アメリカは5位に順位を下げる。日本は22位に低下する。中国は59位と発展途上国の水準にまで低下する。要するに中国のGDPが大きい最大の理由は人口が多いことなのである。

「豊かさ」の追究は、ここで終わりません。

購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDPが必要となるといいます。

購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDPをWikiで調べると、

OECDの最新の統計によると、各国の物価水準 の違いを調整した購買力平価で見た2018年の日本の1人当たりGDPは4万1400ドルで、OECD加盟の36か国 中18位であった。

ということです。

記事では、アメリカは7位、日本は世界で28位、中国は73位。

日本はアジアにおいては、香港9位、台湾14位、韓国24位に続く第4位であると指摘しています。

ネトウヨが、経済が破綻するとコバカにしていた韓国にも負けているということです。

著者はこのことについて、「富の偏在こそが一番の問題」としています。

日本は、労働分配率は2010年を境に低下に転じ、一方で企業の内部留保の増加が対応していることに注視。

企業は本来賃上げに充当すべき利益を独占し、労働組合の交渉力の低下や「賃上げよりも雇用確保」といった方針も労働分配率低下の要因になっているとしています。

以下がまとめサイトです


主なコメントです。

10名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 20:48:43.02ID:4Nb4UhBo
26位からさらに28位に下落したんか

15名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 20:52:55.11ID:7RANwJAA
生命の危険はトップクラスにないけど閉鎖的な利権ばっかの島国ガラパゴスだから落ちてく一方だろ
金がないと窮屈で仕方ない国

26名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:00:44.31ID:eaz/ierM>>31
本当に経済大国なら
今頃1ドル30円になってるよ
つまりそう言うことだ

29名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:02:27.92ID:BMJyy/Fs
人口が多いだけの中進国です。衰退する一方だけど。

33名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:04:34.91ID:ff40ZAZx
一人当たりGDPを引用して日本は経済大国でないと結論づけながら、
一番重要とのたまう富の偏在率において“アジア1の経済大国らしい”シンガポールの偏在率に言及しないのはどういうことですかね?笑
日本の1番の不幸は知的レベルが極めて低い自称論客に支配された状況ですよ

38名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:08:14.08ID:4v+WFPcK
韓国は借金して買い物してるからだろ、個人負債が問題になってるぞ

84名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:45:55.17ID:5NcHeA92
30年縮小の一途だからなあ

88名刺は切らしておりまして2021/02/27(土) 21:49:25.28ID:xfaSS+B6
今更何いってんの、って記事
日本を経済大国だと思ってるのは
バブル以前の記憶がある年寄り連中だけだろ


ということですが、みなさんはいかが思われますか。

解釈については色々意見があると思いますが、GDPが3位という日本が、世界でベスト3に入る国民1人びとりにとっての経済大国ではない、ということは間違いなさそうですね。

財政出動が「30年縮小の一途」の流れを変える

コメントの「84」にある通り、「30年縮小の一途」というところが問題だと思いますね。

それはまさに、緊縮財政の30年と言い換えることも出来ます。

記事でも、「日本政府は、バブル経済後の経済再建に失敗した」と指摘しています。

緊縮財政は、社会全体が消費を控えるだけでなく、企業も投資をしなくなり(つまり金を借りなくなり)、人を雇わなくなるわけです。

MMT提唱者の意見が注目されているのは、まさにそこにあるのではないでしょうか。

16日の記事で書いたように、森井じゅんさんは、「重要なのは供給能力であり、それを上げるためには消費税や社会保険料といった人件費のペナルティとなっているものを取り外すこと。そうでないと経済の底上げはできない」と断言しています。

森井じゅんさんが、MMTの立場から「『借金』の金額は関係ない、重要なのは供給能力」とテレビ番組で断言したことが話題です
森井じゅんさんが、MMTの立場から「『借金』の金額は関係ない、重要なのは供給能力」とテレビ番組で断言したことが話題。『国の借金1200兆円、1人あたり983万円…これは返さないといけないの?』というテーマを放送して話題になったTOKYO MXです。

中岡望さんは記事で、「働き方改革」を批判的に述べていますが、要するに金融政策や労働政策ではなく、財政出動こそが経済政策では急務ということではないでしょうか。

以上、日本は本当に「経済大国」なのか? という記事が話題です。「購買力平価でみたGDPの一人当たりのGDP」で世界各国の比較、でした。

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