知識管理とツェッテルカステン(Zettelkasten)の分野でトップの座を争っているLogseqとObsidianはどちらが本当に優れているのか?

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知識管理とツェッテルカステン(Zettelkasten)の分野でトップの座を争っているLogseqとObsidianはどちらが本当に優れているのか?

2025年、LogseqとObsidianは、知識管理とノートテイキングの分野で依然としてトップの座を争っています。両者ともローカルでのマークダウンファイル管理を基本としながら、その思想と機能において独自の進化を遂げています。

どちらが「本当に優れている」かは、あなたのニーズ、ワークフロースタイル、そして何を最も重視するかによって決まります。

思想とアプローチ:アウトラインか、自由なネットワークか

Logseqは、アウトライナーとしての思想を貫いています。すべてがブレットポイント(ブロック)の階層構造で構成され、日々のジャーナルを中心に思考を記録していくスタイルを推奨しています。このアプローチは、思考の断片を素早く捉え、後から構造化していくのに非常に適しています。

一方、Obsidianはより自由形式で、個々のノート(ページ)を積み上げていくスタイルです。フォルダ構造による整理も可能ですが、その真価はノート同士をリンクで繋ぎ合わせ、広大な「知識のネットワーク」を構築できる点にあります。このため、長期的な知識の蓄積や、複雑なトピックの関連性を視覚的に把握したいユーザーに向いています。

2025年の最新機能と開発動向

2025年に入り、両ツールはそれぞれ特徴的な機能強化を行っています。

Logseqの進化:モバイル機能の強化とAI連携

Logseqは、特にモバイルでの利用体験向上に力を入れています。2025年のアップデートでは、以下の点が注目されます。

  • モバイルでの音声録音と文字起こし: モバイルアプリから直接音声を録音し、自動でテキストに書き起こす機能が搭載されました。これにより、移動中や会議中のメモが格段に楽になります。
  • iOSとの深い統合: ホーム画面のウィジェットやショートカット機能に対応し、アプリを開かずに素早くアイデアをキャプチャできるようになりました。
  • AI連携(MCPサーバー): AIエージェントがLogseqのデータと直接やり取りできるようになったことで、将来的にAIによるノートの自動整理や要約などの機能が期待されます。

ただし、Logseqは現在、大規模なデータベースへのアーキテクチャ移行を進めており、これが原因で開発速度に遅れが生じているとの指摘もあります。

Obsidianの進化:データ整理能力の向上とプラグインエコシステムの成熟

Obsidianは、その強力なカスタマイズ性をさらに推し進めています。2025年の主なアップデートは以下の通りです。

  • データベース機能の強化(Bases): ノートの集合をデータベースのように扱い、「Group by」での分類やテーブルでの要約表示が可能になりました。これにより、大量のノートをより構造的に管理できます。
  • 新しいビューオプション: ファイルをリスト形式で表示する「List view」や、位置情報を持つノートを地図上に表示する「Maps plugin」などが追加され、情報の可視化能力が向上しています。
  • 活発なプラグインエコシステム: 1,500を超えるコミュニティプラグインが存在し、その数は今も増え続けています。学術研究支援からタスク管理、AI連携まで、ほぼ全てのニーズに対応するプラグインが見つかります。

コラボレーションとモバイルアプリ

コラボレーション機能については、両者でアプローチが異なります。

  • Logseq: リアルタイムでの共同編集機能の開発が進められていますが、2025年現在、まだ限定的なテスト段階です。
  • Obsidian: ネイティブのリアルタイム共同編集機能はありません。しかし、「Obsidian Multiplayer」や「Peerdraft」といったコミュニティプラグインを利用することで、複数人での作業が可能になります。

モバイルアプリの使い勝手も重要な選択基準です。

  • Logseq: 前述の通り、音声入力やOSとの連携など、モバイルでの素早い情報キャプチャに特化した機能強化が進んでいます。
  • Obsidian: デスクトップ版のほぼ全ての機能がモバイルでも利用可能で、非常に高機能です。しかし、一部のユーザーからは「デスクトップアプリをスマートフォンに詰め込んだようだ」という意見もあり、操作性にやや課題が残ります。

結局のところ、LogseqとObsidianのどちらが優れているかは、個人の使い方に依存します。

Logseqがおすすめな人:

  • 思考のスピードを重視する人: 日々のジャーナルにアイデアの断片を素早く書き留め、後から整理したい。
  • アウトライナー形式での思考に慣れている人: 階層構造で物事を考えるのが得意。
  • タスク管理をノートと一体化させたい人: 標準で強力なタスク管理機能が組み込まれている。
  • モバイルでの音声入力を多用する人。

Obsidianがおすすめな人:

  • 知識を長期的に蓄積し、繋げたい人: 「セカンドブレイン」として、自分だけの知識ベースを構築したい。
  • カスタマイズ性を重視する人: プラグインやテーマを駆使して、自分だけの完璧な環境を構築したい。
  • 視覚的に情報の関連性を把握したい人: グラフビューでアイデアの繋がりを眺めるのが好き。
  • 安定した動作と活発なコミュニティを求める人。

2025年現在、Obsidianはその安定性と圧倒的なカスタマイズ性で多くのユーザーを惹きつけていますが、Logseqもモバイル機能の強化という明確な強みを打ち出してきています。最終的な判断を下す前に、ぜひ両方のツールを実際に試してみて、あなたの思考プロセスに最もフィットするものを見つけてください。

This video offers a comparison of Logseq and Obsidian, which can help you see their interfaces and features in action. Video comparing note taking apps

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