2024年12月2日、健康保険証の新規発行が停止され、現場では混乱が続いています。マイナ保険証がどう問題になっているのかを整理します

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2024年12月2日、健康保険証の新規発行が停止され、現場では混乱が続いています。マイナ保険証がどう問題になっているのかを整理します

2024年12月2日、従来の健康保険証の新規発行が停止されました。以降、医療機関での保険資格確認は原則としてマイナ保険証によることになりましたが、「カンタン!便利!」という政府の宣伝とは裏腹に、現場では混乱が続いています。導入から時間が経った今、何がどう問題になっているのかを整理します。

9割の医療機関で「何らかのトラブルが発生」

全国保険医団体連合会(保団連)は2025年2月から4月にかけて、全国33都府県の医療機関を対象に調査を実施し、約9,700件の回答を集計しました。
https://hodanren.doc-net.or.jp/info/news/2025-05-10/

その結果、約9割の医療機関でマイナ保険証に関連した何らかのトラブルが発生していることが判明しました。

さらに直近の調査では、2025年8月以降に実施した調査でも、9,580医療機関の約7割でトラブルが発生していたことが明らかになっています。

導入から1年近くが経過してもトラブルが解消されていない。これが医療現場の実態です。

具体的に何が起きているのか

今日の情報源です。


トラブルの内容は多岐にわたります。

カードリーダーの接続不良・認証エラー
カードリーダーや通信回線の不具合はトラブル全体の約4割を占め、一度不具合が生じるとマイナ保険証で受診しているすべての患者に影響します。

1台しかない機器が故障し、修理にも時間がかかるといった事例も報告されています。夕方・夜間・土日祝日はコールセンターや行政窓口が対応できず、現場が特に苦慮しています。

顔認証・暗証番号のトラブル
顔認証では、カードリーダーの画面に表示された枠内に顔を収める必要がありますが、体調が悪い患者や障害のある患者には困難なケースが多くあります。

発熱外来で院外対応をした患者がマイナ保険証しか持っておらず、保険資格が確認できないため自費扱いになった事例も報告されています。

正直告白すると、私はこの「顔認証」で引っかったことがあります。

なぜか。少しだけ昔の写真だったからだと思います(滝汗)。

でも、マイナンバーカード本体の更新は10年であり、その間に誰でも歳を取りますから、加齢を読み取れない写真認証能力ではなかなか難しいものがあると思いますね。

有効期限切れの急増
マイナ保険証(電子証明書)の有効期限切れによるトラブルは、2024年秋の調査では14.1%・1,799医療機関だったものが、2025年5月の調査では31%・3,023医療機関と倍増しました。

2025年度に電子証明書の更新が必要となるマイナンバーカードは2,768万件にのぼり、さらなる増加が懸念されています。

しかも、有効期限切れは受診時に初めて発覚することが多く、医療機関の窓口では即座に対応できません。更新手続きには本人が自治体窓口へ出向く必要があり、その場ですぐ解決できないのです。

「事務負担の軽減」のはずが、逆の結果に

政府はマイナ保険証導入のメリットの一つとして「受付などの事務負担の軽減」を挙げていました。しかし現場の声は逆を示しています。

保険証廃止後の窓口業務について、「負担が減った」と答えた医療機関はわずか6.1%にとどまりました。一方、「負担を感じる」が44.9%、「とても負担を感じる」が15.8%で、約6割が負担を感じていると回答しています。
患者からは機器の操作方法だけでなく、有効期限切れへの対応、暗証番号の忘れ・ロック解除の方法、「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」の違いなど、本来は行政が事前に周知すべき内容の質問が医療機関の窓口に集中しています。

相談窓口ではない医療機関がその役割を押し付けられている形です。

「資格情報のお知らせ」をめぐる混乱

制度の複雑さを象徴するのが、「資格情報のお知らせ」という書類をめぐる混乱です。

「資格情報のお知らせ」はマイナ保険証とセットでなければ使用できない書面ですが、それだけで受診しようとする患者が相次ぎ、「なぜ受診できないのか」とクレームになるケースが医療機関から多数報告されました。

また、マイナ保険証を持たない人に交付される「資格確認書」と仕様が似ており、区別がつかない患者が多いとも指摘されています。

保団連の担当理事は「書類の現物を国民が知らないまま、制度だけが先行している。政府は積極的な周知・広報をすべきだ」と指摘しています。

現場が求めているもの

こうした実態を受け、約7割の医療機関が従来の健康保険証を復活させ、マイナ保険証と併用できるようにすべきと回答しています。

日本弁護士連合会のシンポジウムでは、「マイナ保険証スタートから3年が経過したが、トラブルの解消はできていない。費用対効果の検証も、医療現場での実証実験も行われなかった」という批判が示されました。

現実には、健康保険資格確認書という、保険証と同等の紙媒体が発行されているので、周知の遅れは歴然としていますけどね。

現場の実態と制度の設計がかみ合っていないとすれば、その検証は避けて通れません。

「便利になる」という約束が果たされているかどうか、データと現場の声に正直に向き合うことが、次の一手を考える出発点になるはずです。

マイナ保険証で、トラブルのご経験はありますか。

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