特別定額給付金、持続化給付金の再給付に向けて自由民主党の2つの議連が50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れ

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特別定額給付金、持続化給付金の再給付に向けて自由民主党の2つの議連が50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れ

特別定額給付金、持続化給付金の再給付に向けて、自由民主党の2つの議連が下村博文政調会長に、50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れたと報じられています。政府の経済対策への不満が背景にあるとのことですが、財政出動は今や待ったなしです。

自民党内で2つのグループが第1次補正予算案の編成

もと記事は、朝日新聞です。

『自民で高まる歳出圧力 コロナ禍で政府への不満が背景』というタイトルの記事です。

28日に2つの議連が、2回目の特別定額給付金や、持続化給付金など、下村博文政調会長に50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れたという話です。

コロナ禍で、経済的な損失を受けている企業や個人などに対し、大規模な財政支出を伴う追加の経済対策を求める声が自民党内で強まっているといいます。

ひとつは、当選3回以下の若手議員を中心につくる「日本の未来を考える勉強会」。

会長を務めるのは安藤裕衆院議員です。

26日に安藤裕衆議院議員が、自由民主党内で補正予算の必要性を提言すると述べたニュースをご紹介しました。

安藤裕衆議院議員が「税金は財源ではありません」というMMT(現代貨幣理論)の立場から自由民主党内で補正予算の必要性を提言
安藤裕衆議院議員が、「税金は財源ではありません」というMMT(現代貨幣理論)の立場から、自由民主党内で補正予算の必要性を提言するしています。その決意の根拠として、スペンディング・ファーストといって、税収は財源ではないことを改めて述べています。

それを実行したわけです。

「政府の支援策についてなかなか国民から理解が得られていない部分がある。政府がやらなければいけないのは国民のみなさんに安心してもらうことだ」(安藤裕衆院議員)

もうひとつは、「保守団結の会」。

代表世話人の高鳥修一衆院議員は、「大変な局面に役所の書いた筋書き通りにやっているようでは国民の納得は得られない。ぜひ、政治決断で動かしていただきたい」と注文したそうです。

マキノヤ先生の解説

このニュースをYoutube動画で解説しているのは、中小企業診断士YouTuber マキノヤ先生こ中小企業診断士の牧野谷輝さんです。


「緊急事態宣言がまたまた始まり給付金要望が活発に」とマキノヤ先生は見出しをつけています。

マキノヤ先生は、冒頭の『朝日新聞』の記事を紹介。

持続化給付金2回目へ向けた動きということで、

  • 岸田前自民党政調会長⇒菅首相へ
  • 自民党80名以上⇒下村政調会長へ
  • 自民党30名⇒二階幹事長へ

要望をあげています。

さらに、立憲民主党、国民民主党、日本共産党など、野党各党からも持続化給付金の再給付の要望があります。

持続化給付金再支給法案提出。要件緩和による給付対象拡大や事業規模に応じた加算措置提起。MMTは税金を財源とは考えません
持続化給付金の再支給法案が19日、衆議院に提出されました。要件緩和による給付対象拡大や事業規模に応じた加算措置など提起しています。全ての企業、個人事業主に持続可給付金は必要という声からの再提出。え、財源?MMTは税金を財源とは考えません。

そして、マキノヤ先生は、申し入れた「9つの支援策」を簡潔にまとめて解説しています。

  • 休業や時短要請などの科学的根拠を問う
  • 感染症対策事業者の認定制度の創立
  • 医療従事者への特別慰労金再給付
  • 経済的に厳しい世帯に特別定額給付金10万円再給付
  • 雇用調整助成金の特例措置延長
  • 持続化給付金(課税所得の減収分の8割減)
  • 事業再構築計画認定による緊急融資の債務免除
  • 文化芸術活動ではチケットキャンセル8割支援
  • 財源は昨年度繰越し金30兆円、予備費5兆円+補正予算

では、こうした提言は実現するのでしょうか。

安藤裕議員の記事で書いたように、菅義偉総理大臣は補正予算の提言を却下しています。

しかし、マキノヤ先生は、昨年の10万円一律給付の特別定額給付金も、案が出てきて2日間で決まったことを例に上げ、「数日先の政治は誰も予想できない。果たして今回はどうなるか」と、前向きの謎を投げかけて結んでいます。

今や財政出動は待ったなしである

財政出動という話になると、財務省が盛んに言い募る「国の借金(国民1人あたり〇〇円の負担)」というキャンペーンがある通り、国民の間にも、「バラマキは孫子の代に禍根を残す」と真面目に考えている人がいます。

MMT(現代貨幣論)は、別に孫子のツケを考えない自分勝手で気楽な人が述べている戯言ではありません。

麻生太郎財務大臣が、「財政再建なんて考えなくていい。お金は刷ればいい」「だったら政府が破綻? 自分で刷っている金で財政破綻なんて、そんなことはありあり間違っとる!」と、下野していた野党時代に言ったのは、何度もご紹介したとおりです。

麻生太郎財務大臣、過去に「お金は刷ればいい」「国が将来に借金を残す(かぶりを振って)違います」と述べた事実が明らかに
麻生太郎財務大臣が、過去のインタビューで、「お金は刷ればいい」「国が将来に借金を残す(かぶりを振って)違います」と述べていたことが明らかにされています。「後世の借金をさらに増やすのか」という現在の再支給否定との矛盾が指摘されています。

実際に、我が国では財政出動が成功した実績があります。

1931年に大蔵大臣に就任した高橋是清は、濱口内閣の緊縮財政で疲弊しきったデフレの日本経済に対して、財政出動を行いました。

金本位制を廃止して通貨発行のタガをはずし、軍事予算増額や景気対策を目的とした公共事業など予算を増やしました。

これによって日本は、世界的な恐慌からいち早く復活を遂げたのです。

これはまさに、現在話題のMMT(現代貨幣論)を90年も前に実践していたことになります。


この藤井聡さんのツイートに書かれているように、今の私達にとって怖いのは、「国の借金」ではなく、緊縮財政による倒産、失業、自殺、そして実は増えている餓死です。

餓死者が出るような国なんて、もう先進国は名乗れないでしょう。

補正予算は、1日でもはやく求められています。

以上、特別定額給付金、持続化給付金の再給付に向けて自由民主党の2つの議連が50兆円規模の2021年度第1次補正予算案の編成を申し入れ、でした。

財政赤字の神話 MMTと国民のための経済の誕生 - ステファニー ケルトン, 土方 奈美
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