38年間右利きとして生きてきた新聞記者が、怪我をした人を見て自分も1カ月間左手中心の生活を実践した、という体験記事

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38年間右利きとして生きてきた記者が、怪我をした人を見て、自分も1カ月間左手中心の生活を実践したという体験記事が話題です。

38年間右利きとして生きてきた新聞記者が、怪我をした人を見て「この右手に頼れなくなったらどんな生活になるのか」と疑問を持ち、自分も1カ月間左手中心の生活を実践した、という体験記事が話題です。この実験的な取り組みを通じて、私たちは利き手の重要性と、それを変えることの困難さについて深く考えさせられます。

利き手を変える挑戦:1カ月間の特訓記録

この記事がそうです。


記者は、箸使い、包丁使い、文字を書くという3つの課題を設定しました。

最初は豆30粒を移すのに右手の51秒に対し、左手では2分45秒もかかったそうです。

しかし、しつけ箸を使った練習により、最終的には1分2秒まで短縮できました。

包丁使いでは、右手で30秒に84枚切れるキュウリの半月切りが、左手では最初19枚しかできませんでした。

しかし、左利き用の包丁を使うことで68枚まで上達し、右手の8割の能力を身につけることができました。

文字を書くことは最も困難でした。

「人様に分かってもらえる字が書けるようになるか」という不安の通り、最初は「幼稚園児だったおいの年賀状」のような仕上がりでした。

しかし、○や一の字の反復練習、太めのペンの使用、紙を斜めに置くなどの工夫により、最終的には同僚から「本当に左で書いたの?」と褒められるまでになりました。

両利きを目指す練習には、段階的なアプローチが重要といわれています。

この記者は、それを守って両手利きになったわけです。

世の中は右利きの人優先

この世の中は、やはり右利きの人優先にできています。

左手で握手をすることはマナー違反とされています。

握手は、利き手である右手を差し出すことで、「敵意がない」ことを相手に示していたので、左手で握手を求めると、右手には武器を隠し持っているのではないかという疑念を相手に抱かせることになり、「敵意がある」と見なされる可能性があります。

左利き用のはさみは、刃の合わせ方が右利き用と逆になっています。

右利き用のはさみを左手で使うと、力の向きが逆に働き、切り口の噛み合わせが広がってしまうため切れ味が悪くなります。

ATMの差し込み口は右側にあり、左手でカードを持つと違和感があります。鉄道の自動改札のタッチパネルも右側に配置されているため、左手で定期を持つと腕を身体の前で交差させることになり、不自然な姿勢を強いられます。

食事の際も、隣の人と肘がぶつかるという日常的な困りごとがあります。

さらに、文字を書く際には手で書いた文字が隠れてしまい、インクで手が汚れるという問題も抱えています。

こんな話は、もう枚挙に暇がありません。

私も経験した不便さでは、パソコンのマウスが、今でこそ両用ですが、21世紀最初の頃までは、右利き用のマウスがほとんどでした。

ゴルフクラブも、少なくとも昭和の頃までは、右利き用が主流でした。

長い間、とくに中東やインドなどの一部の地域では、左手は「不浄の手」とされています。

食事や物の受け渡し、そして排泄の際に左手を使う習慣があるためといいます。

非利き手を使うことのメリット

近年の脳科学研究により、実は、非利き手を使うことの効果が明らかになってきています。

たとえば、右利きの人が左手を使うことで、右脳が刺激され、直感力や創造性、空間認識能力が向上します。脳内科医の研究によると、左利きの人は右脳と左脳のバランスが良く、情報処理能力に優れているとされています。
(https://diamond.jp/articles/-/286269より)

両手を使って脳を刺激することは、記憶力や認知機能にも良い影響を与えることが分かっています。特に、普段使わない手を使うことで注意力が高まり、世の中のいろいろなことに気づきが生まれるという効果もあります。

左利きの脳は右利きに比べて「左右差が少ない」ことが明らかになっています。これは、左利きの人が両方の脳半球をバランス良く使っていることを意味しており、情報処理や創造性において優位性を持つ可能性があります。つまり、右利きの人が両手利きになってもそうなれる可能性があるということです。
(https://diamond.jp/articles/-/306600)

右利き中心の社会で生活する左利きの人々は、常に工夫とアイデアが必要な環境にいます。この「逆境」が、独創性や問題解決能力を育む土壌となっている可能性があります。両手利きになれば、その左利きの特性をも身につける機会を得ることとなります。

ただし、リスクもあり、文字を書く利き手を矯正することによる副作用として、記憶障害、空間識失調(右や左が分からなくなる)、吃音障害(どもり、吃音)等の可能性が報告されています。

両手利きと言っても、あくまで利き手は従来通りで、非利き手でもある程度はカバーできる、という程度でいいのではないでしょうか。

両手利きはいざというとき便利である

私は、子供の頃左手で箸を持っていると、親から強く注意されて右に変えられており、従兄弟にも左利きがいるので、もしかしたら左利きであったかもしれません。

パソコンのマウスは左持ちですし、スマホも左で操作しています。まあこれは、利き手を別の作業用に温存するという意味もあるのですが。

箸も、普通に左手で使えるので、右手のひらの舟状骨骨折で50日間ギブスをはめていたときも、食事もパソコンも無問題、ものを書くときだけ少しやりにくかったですが、全くお手上げということはありませんでした。入浴とかでギブスを保護するのは大変でしたけどね。

ですから、両手利きは生活するのに便利であることは、体験済みです。

みなさんも、非利き手で簡単な何かをするところから始めて、記事の新聞記者のように、両手利きプロジェクトにチャレンジしてみませんか。

1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き――「選ばれた才能」を120%活かす方法 - 加藤 俊徳
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