60年前のネガフィルムをかつて2001年発売のフラットベッドスキャナGT9700Fの透過ユニットを使いでデジタル化再現しました

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60年前のネガフィルムをかつて2001年発売のフラットベッドスキャナGT9700Fの透過ユニットを使いでデジタル化再現しました

60年前のネガフィルムを、かつて2001年発売のフラットベッドスキャナGT9700Fの透過ユニットを使いでデジタル化再現してみました。たまたま以前所持していたプリンタでしたが、現在も中古品で販売しています。古いネガは資料的価値のあるデータです。

ネガフィルムのデジタル化

デジカメやスマホ世代ではピンとこないかもしれませんが、昭和世代ならお馴染みのネガフィルム。

ネガフィルム

“写真機”で撮った後は、写真屋さんにネガフィルムを出し、写真屋さんはネガフィルムの現像と、フィルムから紙焼きをします。

つまり、ネガフィルムというのは、写真のもととなるデータです。

昔の写真をしまっている箱の中には、紙焼きだけでなくネガフィルムも一緒に保存されているご家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、写真は撮るのも見るのも保存するのもデジタル化されてしまったこんにち、

  • 紙の写真は経年劣化で色が剥げてしまった
  • 娘が結婚したときに持っていってしまった
  • 紙なので破けてしまった
  • ネガとして持っているのも場所のコストがかかる
  • デジカメやスマホで撮った画像とともにネガの画像も合わせて保存管理したい

などの理由から、

ネガフィルムからデジタルで画像を作成できないものか

といったニーズが生じているようです。

ネットで検索すると、「ネガのデジタル化1本〇〇円」というサイトがたくさん出てきます。

また、ネガをデジタル化するフィルムスキャナも販売されています。

もちろん、こうした業者や機械によって、過去のネガフィルムをすべてデジタル化すれば無問題です。

ただ、やはり、コストがかかることに対して抵抗があるかもしれません。

業者に依頼するのは、当然ですが、ネガの保存本数が多ければ多いほど金額がかさみます。

フィルムスキャナは、35mm判やAPSフィルムを読みこめる機種なら価格が1万円を少し超える程度です。

が、中判フィルムや4×5判フィルムの読みこみには、それなりの出費が不可避です。

何より、あくまでネガフィルムの読み込みに特化したスキャナですから、ネガフィルムの処理が終わったらどうするの、という懸念もあるでしょう。

そこで私は、GT9700F(エプソン)という、2001年発売のフラットベッドスキャナを以前使っていたのですが、またはたらいてもらうことにしました。

GT9700F(エプソン)

フラットベッドタイプのスキャナです

個人ユーザーが紙媒体をスキャンしていたGT9700Fを、ネガフィルムのデジタル化に使うのです。

フラットベッド型スキャナの最高峰といわれた機種で、データを2400dpiで読みこみ、各色16itの階調で出力することができる精巧なクォリティをもっています。

しかも、ここが今回の味噌ですが透過原稿ユニットを内蔵しています。

35mmフィルム、6×9判までの中判フィルム、4×5判のシートフィルム(ネガ、ポジとも)を読みこむことができます。

おそらく、個人でも持てるスキャナとして、ここまでできるものはほかにはないでしょう。

私はたまたま以前使っていましたが、かりにお持ちでない方でも、中古市場で8000~9000円程度で入手できます。

フラットベッド型スキャナとしては決して高いお値段ではありませんし、フィルムスキャナのように“つぶしがきかない”ものではなく、ネガフィルムのデジタル化以外にも幅広く使うことができます。

GT9700Fで作業します

GT9700Fは、ネガフィルムのデジタル化を含めて、優れたスキャナであることは書きました。

ただ、2001年発売であるために、使うには一工夫必要です。

Windows98時代に発売されたものなので、現在生産終了はもちろん、WindowsVistaを最後に、ドライバの開発も打ち切られているのです。

これを現在のWindows10マシンで使えるようにするには、当時の同じクラスのスキャナのドライバで、Windows10マシンで使えるものを使いました。

具体的には、EPSON GT-X970のデバイスドライバで代用しました。

そして、マニュアルを読んで、使い方を思い出しながら試行錯誤。

透過ユニットを通して、ネガを読み込んでみました。

ネガを読み込んでみました

すると、読み込みはできたのですが、モノクロネガを、カラーポジとして認識してしまうのです。

仕方ないので、読み込みソフトで読み込んだ後、「階調反転」の一手間をかけたら、無事ネガフィルムの中身をデジタルデータ化できました。

デジタルデータ化

この画像は、昭和30年代中頃と思われます。

画像は、多少のホコリや傷は自動的に修復してくれるので、思ったよりきれいに出てきます。

これで、業者に発注もせず、高い専門機械も購入せずに、昔のネガやポジフイルムのデジタルデータ化ができることになりました。

デジタルは便利ですよ。

場所も取りませんし、劣化も心配ありません。

行うかどうかは別として、自然に見える加工もできます。

手作業なので、時間はかかるかもしれません。

しかし、当時の風景や人物など、お金では買えない、思い出や記録を大切に保存管理したい方には、おすすめです。

以上、60年前のネガフィルムをかつて2001年発売のフラットベッドスキャナGT9700Fの透過ユニットを使いでデジタル化再現しました、でした。

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