握力ないしは歩行力・サルコペニア(加齢性筋肉減少症)・認知症は、「身体の老化」と「脳の老化」をつなぐ非常に密接な関係に

この記事は約4分で読めます。

握力ないしは歩行力・サルコペニア(加齢性筋肉減少症)・認知症は、「身体の老化」と「脳の老化」をつなぐ非常に密接な関係に

握力ないしは歩行力・サルコペニア(加齢性筋肉減少症)・認知症は、「身体の老化」と「脳の老化」をつなぐ非常に密接な関係にあります。研究により、握力や歩行能力の低下は将来的な認知症発症の強力なシグナルであり、サルコペニアとは、加齢による全身の骨格筋量(筋肉の量)低下のとです。

加齢により、40代以降、人間は筋肉量が年々低下し、基礎代謝量も低下(老化現象)するといわれます。それを、サルコペニアといいます。

そのあらわれである「握力」や「歩行能力やバランス能力(Timed Up and Go)」の低下は、認知症発症の早期シグナル(サイン)である可能性が高いと多くの研究で示唆されています。

英国の、約20万人(中年期の中高年男女)を対象とした疫学研究によると、握力が5キロ低下するごとに、認知症の発症リスクが、男性で約1.16倍、女性で約1.14倍上昇するという報告があります。

握力が低い人ほど認知症のリスクが高い
中年期に握力が低かった人ほど、その後認知機能に問題が生じるリスクが高いことが、英国の中高年男女約20万人を対象とした研究で明らかになりました。

研究では、頭部MRI検査を受けていた3万8643人の男女を対象に分析したところ、握力と全脳容積および海馬の容積の間には有意な関係は見られませんでした。

しかし、認知機能障害との関係が示されている大脳の白質病変の容積は、握力が5kg低下するごとに、男性で92.22立方ミリメートル、女性では83.56立方ミリメートル大きくなっていたというのです。

こうした報告は複数あり、またそれを報告するYouTube動画もたくさんありますが、これまで何度かご紹介したことのある、石黒医師の動画をここではシェアします。

握力と椅子から立ち上がり歩行する速度に着目

久しぶりに石黒医師の動画です。


この動画は、筋肉量や筋力の低下が、将来の認知症発症を予測する重要な指標になるという研究結果を解説しています。

特に、握力の強さ(握力)と、椅子から立ち上がり歩行する速度(TUG)が、高齢者の脳の健康状態を顕著に反映すると指摘しています。

筋力不足や動作の遅れが見られる女性は、そうでない人に比べて認知症のリスクが2倍以上高まるというデータも示されました。

石黒医師は、医療現場での簡単な身体テストが早期発見に役立ち、適切な運動や栄養介入が予防に繋がると説いています。

握力トレーニングはハンドグリップがお勧め

具体的には、認知症のリスクや介護予防の観点から、維持すべき握力の目安は、男性で28kg以上、女性で18kg以上とされています。(東京都福祉局

これ以下の数値は「筋力低下」と判断され、認知症の発症リスクが約2倍に高まるという研究報告もあります。

私は、筋トレは「腕立て伏せ」に「スクワット」と、先日ご紹介した「かかと上げ・落とし」などを行っており、つまり原則として道具は使わないのですが、握力だけは例外として、ハンドグリップを使用しています。


ダイソーで、15kgと25kgを買ったのですが、15kgではなんとなく物足りないような気がして、今は25kgのみ使っています。

どちらの手も2分間ずつ握り続け、次に筋肉がその状態で固まらないように、その後は手を握ったり開いたりを30回繰り返すフォローを行っています。

最初は、手がつり、次に腱鞘炎のような痛さがありましたが、まあだんだん慣れてきます。

筋トレは、理屈抜きにコツコツやるしかないですね。

私もまだ、始めてから日が浅く、目に見える成果はご報告できませんが、今まではめていた腕時計がきつくなったとか、何かしら結果が出てくるとやる気が出て、加速度的に結果を出せるかもしれません。

自宅でできるTUGテスト

前述の歩行力「TUG(Timed Up and Go)」は、自宅で簡単にテストができます。

【具体的なやり方】
1.椅子に座った状態で待機します。
2.「スタート」の合図とともに立ち上がります。
3.3メートル離れたところまで歩いていきます。
4.クルッと振り返り、元の場所へ戻ってきます。
5.再び椅子に座るまでのタイムをストップウォッチ(スマートフォンの機能など)で測ります。

※ただ時間を測るだけでなく、歩き方や姿勢、バランスが崩れていないかを観察することも大切です。

【判定基準】
10秒以内:身体機能に問題はありません。
13.5秒を超える場合:体を支える能力が低下しており、転倒リスクが非常に高い状態です

こちらは、散歩のとき、少し息が切れる程度の速歩を採り入れれば、訓練になると思います

もちろん、それは一般論です。個々の読者の健康状態まではわかりませんので、実践は自己責任でお願いします。

ということで、みなさんの握力や歩行速度力はいかがですか。

予防の観点で考える認知症・サルコペニア: 生活習慣改善に基づく指導とケア - 野口 緑, 船橋 徹
予防の観点で考える認知症・サルコペニア: 生活習慣改善に基づく指導とケア – 野口 緑, 船橋 徹

コメント