
SNSは、リアルタイムの情報収集・発信が容易など便利な半面、無原則な書きっぱなしにより、特に政治的話題で分断が生じがちです。台湾の初代デジタル相、オードリー・タン氏が、現代のSNSの構造的な問題、分断のメカニズムとその解決などについて解説しています、
SNSには、
リアルタイムの情報収集・発信が容易、
友人・家族とのつながり維持、自己表現、
ビジネス活用
などの良い面がある一方、
個人情報漏洩、
炎上リスク、
誹謗中傷、
他人との比較によるストレス、
フェイクニュース、
対面コミュニケーションの質の低下、
といった悪い面(デメリット)もあり、利用には注意とバランスが不可欠といわれています。
その中でも、現在問題視されているのが、民意を分断に導く政治「議論」です。
議論にカッコをつけたのは、実際には議論にはなっておらず、「右」と「左」がそれぞれの立場から、過激な言葉でポジショントークを繰り返して、お互いが真正面から絡んで、有意義な一致点を見出すという建設的な展開になっていないからです。
つまり、ポストが積み重なるほど、結論からは遠ざかってしまうわけです。
それを、台湾の初代デジタル相、オードリー・タン氏が見破り、指摘しているインタビューが話題です。
SNSが民意を分断する3つのメカニズム
今日の情報源です。
オードリー・タン氏「現在の分断は、技術で仕組まれた症状」https://t.co/E351VgLmAo
「中毒性や怒りを最大化するよう設計されたツールにのみ接するなら、真の相互理解を失う」。台湾の初代デジタル相は、「市民AI」の構築により未来のα世代が分断や所得格差を克服すると訴えます。
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) January 11, 2026
タン氏は、「現在の分断は、技術で仕組まれた症状」と、現代のSNSの構造的な問題を鋭く突いています。
1. フィルターバブル(情報の膜)
プラットフォーム事業者のアルゴリズムは、ユーザーのクリック履歴や行動パターンを分析し、「ユーザーが見たい情報」だけを優先的に表示します。
その結果、まるで情報の膜に包まれたかのように、自分の興味のある情報だけに囲まれた状態になります。
反対意見は自動的にフィルタリングされるため、その存在にすら気づきにくくなります。
2. エコーチェンバー(反響室効果)
SNSで似た考えを持つ人々が集まる場でコミュニケーションすると、自分の意見に似た意見ばかりが返ってきます。
まるで反響室(エコーチェンバー)の中で、自分の声が何度も反響するように、同じような意見を繰り返し聞くことで、
それによって、「自分の意見は、やっぱり絶対に正しい」と信じ込んでしまいます。
3. 対立を煽るアルゴリズム設計
現在の主要SNSは、利用時間の最大化を目的に設計されています。
感情を刺激し、対立を煽るコンテンツほど拡散されやすく、結果として社会の分断が加速します。
タン氏は、「個人の関心に特化し、利用時間の最大化を目的としたSNSが、社会の水平的なつながりを弱めた」と指摘しています。
どうすれば解決できるのか?
その通りです。SNSは意見を両極化させ、人びとを分断し、妥協を困難にし、民主主義を機能不全にする。
もとにもどすにはSNSを廃止するしかない。
先進国では青少年にSNSを禁止している。
大人は青少年以上に分別があるというのは幻想。
民主主義を機能させたいならSNS廃止。 https://t.co/hC1SUYkQ9O— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) January 12, 2026
オードリー・タン氏が台湾で実践し、社会の信頼度を9%から70%以上に回復させた解決策をご紹介します。
解決策1:プロソーシャル・メディア「Pol.is」
タン氏が提唱する「多元性(Plurality)」を実現する技術として、Pol.is(ポリス)という対話システムがあります。
「Pol.is(ポリス)」は、オンライン上で大規模な合意形成(コンセンサス)を支援するためのプロソーシャル・メディアです。
主に市民参加型の議論や政策立案プロセスなどで使われており、既存のSNSのようなコメント投稿機能を持ちながらも、書きっぱなしの対立を煽るのではなく「共通点と分断点を可視化する」ことを目的としています。
特徴
「返信」ボタンがない → 個人攻撃や感情的な反論を構造的に排除
「賛成」「反対」の投票のみ → 純粋な意見分布を可視化
橋渡しアルゴリズム → 対立する意見グループの間を繋ぐアイデアに高い評価を与える
このシステムでは、最も過激な意見ではなく、対立する双方が「これなら受け入れられる」と支持する意見が浮かび上がります。
解決策2:「市民AI」(ブロードリスニング)
AIといっても、タン氏が提唱するAIの役割は、シリコンバレーで語られる「人類を超える超知能」とは全く異なります。
従来のAI観:人間を置き換える「超知能(Super Intelligence)」
タン氏のAI観:人間の対話を助ける「支援的知能(Assistive Intelligence)」
具体的な機能
1. 高解像度の集合写真:数万件の市民意見をAIが要約・分析し、社会全体の意見分布を偏りなく可視化
2. フィードバックループ:形成された政策がどの市民のどの意見に由来するか追跡し、「あなたの言葉がこの変化をもたらした」とフィードバック
3. 市民の筋肉を鍛える:参加動機を与え、民主主義への関心を高める
タン氏は「市民の共助の精神をどうAIに教え込んでいくか」が重要だと述べています。
解決策3:多数決のバグを修正する
タン氏は、現代民主主義の根本的な問題は「多数決そのもの」だと指摘します。51%が勝利しても49%が不満を抱える「多数」では、政権交代のたびに政策がひっくり返る非効率が続きます。
つまり、中身の吟味なく、単純に「数の多い方」だけで決めること自体、矛盾を生じるだろうと言っているのです。
代替案
– 多数決だけでなく、合意形成を重視する仕組み
– 対立するグループ間の「橋渡し」となる解決策を探す
– 民主主義を「アップグレード可能な社会技術」として捉え、バグを修正し続ける
私たちができること
私の意見は、シンプルに、特定の立場からのメガホン発言は考慮しないことです。
とにかく、自民党ならすべてを批判するとかね、逆に立憲共産党だの、「キョウサン・シャミン」だのとわざとカタカナにして憎悪をむき出しにしている低級なものは一切相手にしない。
どんな党だって、支持者がある根拠を持って議会に送り出してんだからさ、それを否定するというのは思い上がりも甚だしい。
ファクトに基づいて、何を尊重すべきか、何を否定すべきか、一致点はなにか、どう進めたらいいかを前向きに考えたらいいのです。
SNSの「議論」は参考にされていますか。



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